2018年 7月 23日 (月)

春だ、靴を磨こう!ビール片手にヘッドフォンして深夜の至福

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   日差しが暖かいだけで気分が高揚する。花粉症の薬を飲んで、何も用事はないけれど外に出かけたい。さぁ、少し薄着して出かけようと思って玄関に行くと滅入る。冬に毎日のように履いていたブーツが大分お疲れの様子で、色が剥げかかっているものもあったりでテンションが下がる。足取り軽やかに春を満喫するには、こいつらをなんとかしないと。

   靴磨きにとりかかることにした。靴磨きは大好きだ。ビール片手に深夜一人、ヘッドフォンをしながら黙々と磨く。靴クリームの匂いも加わり、なんともいえない至福の時間が広がる。何がそんなに楽しいのか。大好きな靴をキレイにしていくと、どこかステキな場所につれていってくれるような気がするからだ。

東京・原宿のイケメン靴磨き職人「官能的指使い」

   こう思うようになったキッカケは、数年前に開店したばかりの靴磨き専門店の取材だった。東京表参道にあるそのお店は、当時まだ20代だった若き靴磨き職人が立ちあげたばかり。彼はものすごくイケメンでスラっと背も高く、身のこなしや作業する指も長く、うっとりと眺めていたことを思い出す。

   店はブリティッシュなバーのような作りで、客は靴が磨かれて行くのを眺めながら、カウンターでお酒やコーヒーを飲むことができる。マスターならぬ職人と会話をしつつ、自分の靴が目の前で変身していく様を楽しめる店なのである。

   その技も見ていてもビックリしちゃうわけでして。例えば、汚れを落とすために霧吹きで水をかけてしまう。えっ、革靴に水をかけて大丈夫なのと思うが、もともと革は動物の皮膚。水をかけても問題はないそうだ。丁寧に汚れを落とすと、素手でクリームを塗っていく。市販の靴クリームにも書かれているように、軟らかい布に適量のクリームを取って塗るのだと思っていたけれど違う。指先に靴クリームをつけてまるでマッサージをしていくように優しく靴に乗せていくのだ。その指使いがとても官能的で、これまたうっとり。

利用客は海外出張多いビジネスマン

   イケメン職人によると、靴磨きの極意は裸になった女性を扱うのと同じだとイタリアかどこかでは言うらしい。海外の方が靴フェチが多いような気がするけど、こういうことなのか。ブーツでいうならば女性の素足にクリームを塗っていくのと同じ。素手で触れた方が相手の状況もよりわかるし、塗り過ぎてしまうこともないのだという。

   丁寧にお手入れしてもらったブーツは、持ち込んだ時とは別人のように美しく輝いた。お値段は靴の形状によって異なるが、海外出張などが多いビジネスマンなどの利用が多いという。足元を見られないように、靴だけはキレイにしておけという世界共通の格言に基づいているのだろうか。

   そんなわけで、数年前の取材以来、私の靴磨きスタイルは変わった。靴に水をかけるとイケないことをしてるようで少しワクワク。素手でクリームを塗ると確かに乗りも違っていい。なにより革を素手で触ると気持ちいい。これを好きな音楽と酒に身をまかせながら行う。ほら、至福のひとときだと思えるようになってきたでしょ。春をスタートさせるためにも、こんな靴磨きをしてはいかがでしょ。ハマる人は必ずハマると思いますよ。

モジョっこ

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