2024年 3月 28日 (木)

瑛太うまかった「最高の離婚」、杉咲花の変貌に驚いた「夜行観覧車」…冬ドラマ面白かった度

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   今期のドラマをすべて見ていたわけではないけど、印象に残ったものについて少し。まず、もっとも面白かったのは「最高の離婚」だ。瑛太がうまい! 今までのキャラとはかけ離れた細かくてめんどくさい男を好演し、大いに笑わせてもらった。脚本も素晴らしく、心にグサッとくるエピソードやセリフがいっぱい。

   たとえば、主人公の瑛太が昔付き合っていた彼女(真木よう子)は子供の頃、大好きだった父を海の事故で亡くし、色のない世界でぼんやり日々をやり過ごしてきた。そんなある日、天の啓示のように街角からジュディマリの曲「クラシック」が聞こえてきた。以来、彼女はいつかボーカルのYUKIちゃんみたいになりたいと夢を抱き、それを支えに生きてきた。そのことを恋人・瑛太に伝えたいと思っていたのに、流れた曲を耳にした彼は「安っぽい花柄の便座カバーのような音楽」とくさす。瞬間、彼女は思った。「こいつ、死ねばいいのに」。

   自分の大切なものを心ない言葉で否定されたときのこの感情って、わかる、わかる! と同時に、自分も他人に対して同様のことをしていなかっただろうかと、冷や汗が出てくる。

毎回泣いた「とんび」どんでん返しのハッピーエンドに安堵

   もう1つ、夢中になって見ていたのは「夜行観覧車」だった。さすが「告白」の湊かなえ原作、一瞬たりとも目が離せない。身分不相応の高級住宅地に引っ越したばかりに、幸せだった家族の歯車が狂ってしまう。あんなに素直だった娘・彩花の家庭内暴力がすさまじい。彩花役の杉咲花は味の素のホイコーローのCMでは愛くるしいのに、その変貌ぶりは見事。しかも奥深くの苦しみもしっかり伝わってくる。その娘をついには手に掛けそうになる鈴木京香の般若の顔も戦慄を覚えるほどで、女優ってスゴイわ。

   それと真逆の世界、父子愛を描いた「とんび」は、これぞTBSの真骨頂だ。毎回泣けて、じんわり心暖まる。ちょっとボケ気味の父が楽しみにしていて、毎日のように「きょうはとんびはないのか」と聞かれた。最終回の前振りで不幸な結末かと思わせておいてのハッピーエンドに、ほっと胸をなでおろす。主役の内野聖陽もさることながら、近所の人たち、なかでも柄本明、麻生祐未が光っていた。

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