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アベノミクスいい思いしてるの誰だ!?4月値上がりラッシュで家計もう大変!

   来週4月(2013年)から値上げラッシュだ。家庭用食用油が1キロあたり30円以上、業務用が1缶(16・5キロ)500円以上、輸入小麦の政府売り渡し価格も平均9・7%、ティッシュペーパー・トイレットペーパーの卸売価格15%以上、ツナ缶の希望小売価格13・5%上がり、電気・ガス料金は4、5月連続値上げでガス料金は最大240円、電気料金は東京電力が最大で317円アップする。

   自動車の自賠責保険も平均13・5%、地震保険の基本料率も15・5%引き上げられる。値上げの原因の多くは「原油高」と「円安」だが、アベノミクスは円安・株高で日本景気にプラスといわれるが、値上がりで消費が冷え込めば元も子もない。

東京・北区「十条銀座商店街」小売店は値上げしたくてもできないよ

   黒宮千香子レポーターが東京・北区の十条銀座商店街に出かけた。ここでいつも長い行列ができているのが鶏と卵専門店の「鳥大」だ。店先で揚げられているチキンボールは1個10円で、客は30個、40個と買っていく。黒宮がさっそく試食。「外はカリカリで、油で揚げているのにあっさりしてます」

   値上げラッシュで鳥大が直撃を受けるのはこの揚げ油だ。大杉雄造常務はこう話す。「1月に20缶ぐらいは使いますからね。1缶500円の値上げは大きいですよ。店では60~70品ほどを売っていますが、どれかを値上げせざるかもしれません。ただ、チキンボールは看板商品なので値上げは難しいですね。いまはお一人様50個までとさせていただいているのですが、30個までとなってしまうかもしれません」

   商店街で買い物をしていた60代の介護ヘルパーは「食べるものは減らせませんからねえ。どうしましょうか。アベノミクスでどこがいい思いをしてるんでしょう。教えてください」と話す。

「物価上昇→節約→売り上げ減→賃金上がらず」の悪循環

   デフレ脱出のためにはこの値上がりラッシュは仕方ないことなのか。レギュラーコメンテーターの駒澤大・飯田泰之准教授はこう解説する。「円安となって、エネルギーと食料品がジワジワと上がってきています。輸入食品関係や外食、エネルギー関係は円安を吸収できないんですね。アベノミクスの副作用といえます」

   吉永みち子(作家)「デフレの暮らしに慣れてきたから打撃は大きいですよね。これで買い控えや節約が広がると、本来の目的のおカネを回していこうというアベノミクスのスピードが落ちて、耐える時間がまた長くなるという悪循環に陥ってしまう。客さんが減るから値上げできないと、それは賃金にしわ寄せが来てしまいますよね」

   長嶋一茂(スポーツキャスター)「働くお父さんにしわ寄せが来る。お小遣いが減って、(飲み屋などに)出かけなくなっちゃう」

   ホント、アベノミクスで儲かってるのは誰なんだ!