2018年 7月 21日 (土)

新歌舞伎座めでたいばかりじゃない新装開場―人気役者の死去、観客の高齢化に松竹危機感

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   東京・銀座に新歌舞伎座が開場――。あいにくの雨のなか行われた歌舞伎役者らのパレードの模様がテレビなどでさんざん流れた後に、クローズアップ現代もいまさらになって「歌舞伎新時代」などというタイトルで、歌舞伎を取り上げた。強調したのは、江戸時代から400年続く歌舞伎の「民」へのこだわりと関係者らの危機感であった。

お上の補助受けず民間だけでやってきた希有な古典芸能

   なんでも、パリのオペラ座、ミラノのスカラ座といった世界的劇場でさえ国の補助金を受けて運営しているが、歌舞伎というのは江戸時代から今日までの約400年間、お上の補助をまったく受けずに民間でやってきたという。松竹で歌舞伎の企画製作などを担当した経験のある作家の松井今朝子さんは、「400年も民間でやってきたのは大変なこと」と言い、庶民の支持を受けた興行を貫いてきたことこそが歌舞伎の本質であり、日本の誇りだという。

   しかし、歌舞伎が今後も大衆から支持される「民」的存在であり続けられるかといえば、松井さんは「大変むずかしい」という。華やかな新劇場会場のウラには課題も多いらしい。

俳優だけでなく裏方の後継者育成も課題

   歌舞伎人気を支えた人気スターの相次ぐ死去で、次世代スターの台頭が望まれていることがひとつ。さらには観客の高齢化、固定化も進んでいる。お披露目パレードにつめかけた参加者にも高齢者の姿が目立った。歌舞伎座を運営する松竹の担当者は「役者もそうだが、観客の世代交代も非常に重視している」と、観客の高齢化に危機意識をにじませていた。

   松井さんは「公演の開始時間や料金設定を工夫するなど、興行面での努力がいるのではないか」「俳優さんだけではなく、裏方さんの後継者育成も重要な問題だ」と話している。

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2013年月日放送「歌舞伎新時代『日本文化』の行方」)
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