クドカン面目躍如!笑い知ってる巧みな作劇…ばば、母、孫娘のケンカやドタバタ楽しみ
<あまちゃん 第1~3回>(NHK総合)

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   さすがクドカン、初回に20%超えの視聴率を稼いだ。但し、関西地区では平凡な14.6%止まり。これは東西の事情を如実に表した数字である。関西では前のつまらない「純と愛」でさえそこそこ数字を取っていて、今度はストーンと14.%台だ。つまり、東北は関西人から見ると昔の蝦夷地のごとく関心の及ばない地方なのだろう。
   さて、内容についてだが、まるごと宮藤官九郎(脚本)的展開とでもいうべきか。第1回にはアニメ画面あり、ばば、母、孫娘と3代の対立あり、地域の世話好きの有象無象が特異なキャラクターで登場するわ、シリアスな海女世界のディテールを描く一方で、周辺の滑稽なドタバタも活写し、14分の間に必ず1つの山場を作る、巧みな作劇術である。笑いの取り方がうまい。舞台人の面目躍如。
   主演の天野アキ(能年玲奈)は平凡だが万人向きの可愛らしさ、サブ主演の天野春子(小泉今日子)は18歳で家出同然に東京に出て24年、という筋書きにしては都会的垢抜けすぎで、42歳の女盛りなのに母親役に縛られれば宝の持ち腐れだ。でもクドカン、彼女の色気話も用意するだろう。祖母の海女クラブ会長・天野夏(宮本信子)は、伊丹十三監督が自殺した当時の落ち込みようが嘘のような張り切りばあさんで、第3日目の「海女の1日」が面白かった。片桐はいりや渡辺えりなどの曲者脇役に囲まれて、美人母子(キョンキョンと能年)をチヤホヤする展開にだけはしないでもらいたい。(放送2013年4月3日8時~)

(黄蘭)

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