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長嶋茂雄「栄誉賞セレモニー」終わって寂しい一人の夜...帰宅後は訪れる人なし

張本勲「とにかく一茂が大バカ。あれだけの人をどうして他人が面倒を見てるのか」

   長嶋茂雄と松井秀喜の東京ドームの国民栄誉賞セレモニーは、安倍首相の政治利用が見え見えすぎて腹立たしかったが、長嶋の背筋がピンと伸びた姿勢と肉声には涙が止まらなかった。絶望的とまでいわれた脳梗塞から12年。自らに厳しいリハビリを課しての奇跡的な復活は、これこそ国民栄誉賞ものであろう。長嶋の不自由な体をかばい、自然な仕草で師を支えた松井もよかった。安倍首相のどや顔は見たくなかったが、いい授賞式であった。

   だが、週刊新潮によると、その日、ホテルで記者会見を終えたあと、長嶋は一人で自宅に帰り、その家を訪ねてくる者は一人もいなかったという。亜希子夫人は6年前に他界しているが、長男の一茂や次女の三奈も、他の子どもたちも顔を見せなかった。

   一茂は父親に無断でミスターゆかりのグッズを売り払い、父親を激怒させた。また、「長嶋茂雄」の商標登録を巡って一茂と三奈の間で揉め、訴訟一歩手前までいったこともあった。そのために、一茂は実家に近寄りがたく、双子の子供を父親に会わせられないそうである。長嶋と親しい張本勲氏がこう憤っている。

<「とにかく、一茂が大バカ者なんです。私は友人の『セガサミー』(大手パチスロメーカー)の里見治さん(会長)に頼んで、亜希子さんの縁の品は取り返してもらった。しかし、親父の分はダメでした。本当に不幸な家族ですよ。長嶋さんは何も言わないけど、寂しいに決まっている。子どもが4人もいるというのに...、あれだけの人を、どうして他人が面倒を見ているのか」>

   長嶋は毎日のように開門前の公園で1キロほどの早歩きをしている。厳しいリハビリにも週に4、5回は通っているという。栄光の背番号3番は何を思って歩いているのか。天覧試合のサヨナラホームランのことだろうか。

雅子妃情報なぜダダ漏れ?東宮職や宮内庁にディープスロート

<「ご両親との笑顔のご対面が撮れるかもしれない。各局のカメラマンはホテルの駐車場の入り口でそのチャンスを狙っていました。
   ですが、カメラが近付くと小和田氏は『撮るな』と言わんばかりに、急いで車内のサンバイザーを下ろしてカメラを遮ったのです。その動作はメディアに顔が出るのを遠慮するというような慎ましいものではなかった。マスコミに対する嫌悪がありありと見てとれました」>

   これは『週刊文春』で、皇太子夫妻がオランダ滞在4日目に、夫妻が宿泊するホテルオークラアムステルダムに滑り込んできた雅子妃の両親、小和田恆・優美子夫妻が乗るクルマを目撃していた記者の談話である。

   テレビなどでは、ご両親にお会いできてよかったというコメントが多かったが、現場はそんな雰囲気ではなかったようなのだ。当然ながら、週刊文春には、皇太子妃の両親なのだからメディアに顔を背けるような行動をとるべきではないという、天皇皇后に近いある千代田関係者(どんな関係者なんだ!)の批判コメントが載っている。

   報道陣は帰りの小和田夫妻への取材を要望し、宮内庁東宮職を通じて伝えたが、そこでも一悶着あったようだ。テレビカメラを向けられるのは困るという小和田氏からの意向があったのか、帰りの映像は代表取材だけになったのである。

   ギリギリまで決まらず、ようやく実現したオランダ訪問だから、雅子妃にとって気分を変えるいいきっかけになるのではないかと期待されていた。だが、『週刊新潮』によると、オランダ紙「メトロ」などに「彼女は、流産を3回経験している」という事実無根のことまで書かれたそうで、心静かにというわけにはいかなかったようだ。

   唯一の心楽しい時間が両親と会うことだったのだろうが、週刊文春は美智子皇后の父親、正田英三郎氏の例を出し、「正田家は、皇后陛下が嫁いでからは身を慎み、特に英三郎氏は世間の目を引くような会合に出席されることさえ控えるようになりました。それが『けじめ』だとお考えになったからでしょう」(別の千代田関係者)と、ここでも小和田家に批判的である。おまけに、昨年9月(2012年)には小和田夫妻の金婚式のお祝いの会までやっている。両陛下にはなかなか会いに行かないのにと、小姑のような書き方までしている。

   『女性セブン』がさらに火に油を注ぐように「雅子さまを追って! ご出発翌々日 実は小和田夫妻は日本から発った」という記事を掲載したのである。4月30日(2013年)、成田空港に向かうため自宅からハイヤーに乗り込む小和田夫妻を撮っているから念がいっている。雅子妃のオランダ訪問が直前まで決まらなかったのは、小和田氏が雅子妃と相談していたからだとし、外務省関係者にこんな話をさせているのだ。

<「小和田さんは3月下旬に帰国されました。恆さんは帰国して間もない3月27日に、安倍晋三首相と面談しています。このとき、雅子さまのオランダ訪問について首相に相談されたそうです」>

   雅子妃の『健康問題』を心配しての親心なのだろうが、ここまで来ると、いささか親の過干渉ではないかとも思えてくる。

   どちらにしても、これだけ情報が漏れてくるというのは、東宮職や宮内庁の中にディープスロートがいるのであろう。雅子妃にとってはメディアが最大のストレスだというのは、わかる気がする。今の彼女に一番必要なのは、皇太子と娘と過ごす静かな時間であろう。今しばらくは温かく見守ってあげることができないものだろうか。

「ザ・ハフィントン・ポスト日本版」前途多難!私も失敗した市民メディア

   7日(2013年5月)に注目の「ザ・ハフィントン・ポスト日本版」が創刊された。これは朝日新聞とアメリカの「ザ・ハフィントン・ポスト」との提携ビジネスである。私は韓国で成功したオーマイニュースの日本版・編集長&社長をしたことがあるので、朝日新聞(9日朝刊のメディア欄に掲載)などから取材を受けた。

   新しいメディアの可能性を見せてほしいと思うが、気になるのは朝日新聞という既成の大新聞と組んだことと、広告収入をビジネスモデルの柱にすることである。オーマイニュースなど市民メディアといわれていた多くのものが成功できなかったのは、広告収入などに頼るモデルから脱しきれなかったからである。オーマイニュースはソフトバンクから7億円の資金を提供してもらったが、2年と少しで使い切ってしまった。その間、収入といえるのはたかだか100万円足らずである。

   朝日新聞などと組まず、志を同じくする者が数人、多くて10人程度が集まって、アメリカで芽生えたジャーナリズムを日本に植え付けるぐらいの意気込みでやってほしいと思ったが、そうではないようである。このままでは早晩方針変更を余儀なくされると思う。

押し紙は新聞界の常識...いまひとつわからない「週刊新潮」最高裁敗訴の根拠

   朝日新聞(5月9日付)がこう報じている。

<「週刊新潮」の記事で名誉を傷つけられたとして、読売新聞の東京、大阪、西部の3本社が、新潮社と筆者のフリージャーナリスト・黒藪哲哉氏に損害賠償などを求めた訴訟で、計385万円の支払いを新潮社と黒藪氏側に命じた一、二審判決が確定した。最高裁第三小法廷(大橋正春裁判長)が7日付で、同社側の上告を退ける決定をした。
   問題の記事は、週刊新潮の2009年6月11日号に掲載された。目次に「『部数水増し』衝撃の調査データ 読売18%、朝日34%、毎日57%が配られずに捨てられていた」と記載。滋賀県での購読調査などから、読売新聞には販売店に新聞を強制的に購入させる「押し紙」が30~40%あると推測し、「発行部数をかさ上げし、販売収入を不正に得ている」と報じた>

   この記事は、新聞社が部数を水増しするために販売店に押し付ける「押し紙」自体がなかったと読める書き方だが、押し紙は新聞界の『常識』である。朝日新聞も相当な押し紙があるといわれているから、そこのところはボカした書き方になっているのだろう。

   名誉毀損は書かれていることが事実であっても成立する。最高裁は週刊新潮の書き方が名誉毀損に当たると判断したのか、押し紙はないと判断したのか。こんな中途半端な伝え方だから「週刊誌はウソを書く」という一方的な流言飛語が流布されてしまうのである。週刊新潮は次号でどういう判決内容だったのかをきちんと伝えてほしい。

丸川珠代、嶋大輔・・・「身体検査」通るか参院選候補者たち

   参議院選が近づき、自民党が再び大勝するのか、橋下徹大阪市長は出馬するのか喧しい。安倍首相の憲法96条改正やたび重なる中国や韓国を挑発する発言などもあって、しばらく前のような自民党大勝ムードは薄まってきた。週刊新潮、週刊文春が自民党候補予定者はお粗末だと報じている。

   丸川珠代参議院議員は厚生労働省政務官で、東京選挙区では当選確実といわれているが、どっこいそうはいかないと週刊新潮がこう書いている。日本経済新聞の2月25日付の全面広告で、ヒューマントラストという人材派遣会社社長と対談したことが問題になっているのだ。厚労省が所轄する特定企業の営利目的の広告に政務官が出て、ヒューマン社に好意的な発言をしては、そりゃあまずいだろう。

   だが、彼女は予算委員会で追及されても反省もなく、逆に「何で問題があるのかという顔つきで、全く反省もしていません。倫理観の欠片もないのでしょうか」(民主党・石橋通宏参院議員)

   お次は週刊文春のタレント・嶋大輔。嶋はロックバンド出身で、1982年に「男の勲章」という歌が大ヒットしたのだそうである。そんな歌、わしゃ知らんがね。その後、Vシネマで山口組弘道会の発足から名古屋統一までを描いた映画に出演している。この映画は弘道会の広報ビデオのようで、そこの資金源だといわれ、愛知県警に脅迫電話をかけたとして逮捕されている佐藤義徳被告が深く関わっているという。

   こんな経歴の『ツッパリ』候補をなぜ立候補させるのか、公認はされるのかと週刊文春は疑問を呈している。<「親交のある三原じゅん子議員の事務所に何度も出入りし、夏の参議院選で自民党比例代表からの立候補を模索している。河村建夫選対委員長も擁立を明言しています」(政治部記者)>

   きちんと『身体検査』をしないと、とんでもない候補を政界に送ることになる。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか