ドラマ「ニュースルーム」報道はだれのものか!?テレビの責任と役割考える秀作

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   最近、あるドラマで感動した台詞がある。

「私たちは間違いを犯しました。まずはその間違いについてからお話をしたいと思います」

   たしかそんなような言葉だったと思う。WOWOWで放送されている海外ドラマ「ニュースルーム」のシーンだ。ニュース番組がどのように作られているのか、実際に起こった出来事、事件を扱いながら制作者たちの人間模様を描いていく。ドラマとしての面白さだけでなく、制作者としては事実とは何かを改めて考えさせられる。

   ニュースで報道されるのは、単に起こったことを伝えているわけではない。その裏側には伝える言葉を選んだ人間がいる。映像を編集した人の思いがある。その過程を巧みに見せていく。

訂正謝罪しても「誤報」の検証しない日本

   「ニュースルーム」では間違いを謝罪するだけでなく、なぜそのようなことになったかを検証してもいた。フィクションの世界のお話だが、実際の日本の番組ではどうだろう。謝罪はするけれど、どのような意識で制作を進めていたのかまでVTRを交えて行うのは、よほどの「やらせ」のケースでなければやらない。訂正し謝るだけだ。

   それでも番組中に謝罪するのはまだいいほうだという話を聞くことがある。とくに芸能事務所の人から多く聞くのは、朝のニュース番組の中のワイドショー的なコーナー。イベント開催の趣旨や発売日や公開日が違っていることがしょっちゅうあって、すぐに訂正する番組もあれば、いっさい訂正しない番組もあるという。

   どの番組かは言えないけれど、芸能関係者の間では、あの番組に取り上げてもらうのであれば、正しい情報をきちんと整理して何度か念を押して伝えておかないとトラブルの元になる―というのが定説になっているらしい。

   時間がないなかで作られるニュース番組は、とくに神経をとがらしていないと大きな事故につながりやすい。でも、それが毎日となると、やっているほうは大変だ。誰も小手先で番組を作ろうとは思っているわけではないが、間違いは起きてしまう。ただ、訂正の仕方や謝罪の仕方はもう少しなんとかならないのだろうかとは、一視聴者として、同じように番組制作者としては思う。

視聴率至上主義を謝罪「私たちは間違いを犯しました」

   さて、「ニュースルーム」ではいったい何について謝罪したかというと、「視聴率至上主義」。番組はこれまで視聴率を第一に考えて制作していたことを謝罪し、改善することを番組冒頭で視聴者に誓うというシーンだった。

   これも、日本のテレビ番組制作者にとっては耳の痛い場面だ。「報道は誰のため」をうたい文句に繰り広げられるドラマは、そのまま「テレビ番組は誰のため」と言っているような気がしてならない。その自覚を常に持ち続けよと制作者に警鐘を鳴らし、視聴者には常に疑って物事を見ろとメッセージを発信しているようなドラマだ。とても見ごたえがある。DVDになったらいいなとおもう。

もじょ

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