夏八木勲『激やせ』しても「役作りで減量してるんだ」周囲に知らせず最後まで仕事

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   存在感のある脇役で知られた夏八木勲さんがおととい11日(2013年5月)、すい臓がんのため亡くなった。73歳だった。がんが見つかったのは昨年11月だったが、周囲には知らせず、その後も仕事を続けていた。

   昨年は、東日本大震災をテーマにした「希望の国」で、原発事故で避難を拒んで居残る老いた酪農家を演じた。このときに出た「徹子の部屋」で、役づくりの肉体改造について語っていた。半断食状態で15キロ体重を落としたところだと、たしかにやせてはいたが鋭い眼光はそのままだった。

がん告白されてた親友・千葉真一「いい仲間で、体の一部をもがれたよう」

   今月2日に行われた日本映画批評家大賞の授賞式は体調不良で欠席し、妻まり子さんが代わりに受け取って、メッセージを代読した。「好きな仕事を好きなようにしてきましたのに、このように評価していただけて、恐縮です」と、これが最後の言葉になった。鎌倉の自宅で家族に看取られたという。

直前までお仕事

   「戦国自衛隊」などで共演した親友の千葉真一(74)は「本当のいい仲間で、体の一部をもがれたような」と悲しんだ。千葉にだけは病気を知らせていて、千葉は病院を紹介して新幹線で付き添っていったりしたという。

   「戦国自衛隊では、ロケ先から10キロの道を2人でホテルまで走ったんですよ。走りながら、映画の話をしたりしました」という。亡くなる2日前にも会って、「いつもと変わらなかったのに」と肩を落とした。

   出演作は300本以上。1963年に慶大を中退して俳優座養成所に入った。月謝を両方に払えないので大学を辞めたと話していた。同期に地井武男、原田芳雄、前田吟がいて、「花の15期」とも呼ばれた。地井が昨年亡くなって、テレビで「あの地井のキャラクターってのは本当に得難いものだったね。(入院しているとき)まったく病気を感じさせなくてね。突然ここからパッといなくなったって気がする」といっていた。まるで自分のことをいってるかのようだ。

7月27日公開「終戦のエンペラー」で枢密顧問官・関屋貞三郎

   共演したことがあるコメンテーターの石原良純(タレント)「まず声ですよね。それから目。目力というか、人間の厚みを映像にできる人だった」

   司会の羽鳥慎一「亡くなる直前までお仕事をされていましたね」

   みといせいこ(芸能レポーター)「入院しないで最後まで自宅にいらっしゃった。すい臓がんは自覚症状がないそうで、見つかり難い。自覚症状がでたら遅いといいます」

   青木理(ジャーナリスト)「73歳は早いが、亡くなる時まで仕事というのは生き方としてかっこいいな。うらやましいなと思います」

   夏八木には未公開作品が5本もある。そのひとつ、アメリカ映画「終戦のエンペラー」は7月27日に公開になる。終戦時の天皇の戦争責任追及がテーマだ。マッカーサーにトミー・リー・ジョーンズ、昭和天皇を片岡孝太郎、夏八木さんは枢密顧問官・関屋貞三郎を演じている。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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