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PTA煩わしい…「辞める」といったら先生に脅された!?「集団登校から外れますよ」

   あさイチ視聴者1900人にPTAについてのアンケートを行ったところ、46%の人が役員の決め方に不満、36%の人が役員の選出方法を変えた方がいいと感じていることがわかった。子供のことを考えると活動に参加した方がいいように感じるが、拘束時間が長く家事や育児や介護に手が回らなくなったりしがちだ。PTAとどう付き合えばいいのか。

文部省通達は「やりたい人の任意団体で参加の義務なし」

   主婦の吉田智子さんは夫のリストラでアルバイトに出た。そんな時、PTAの役員人事改選と役職選びの連絡が来たため、彼女は立候補しない理由も書いて提出した。しかし、「全員参加」の取り決めで広報の役が回ってきた。「休日返上も徹夜もやりました。その間、子供の宿題チェックができなくなり、成績が落ちたので、翌年はPTAそのものを辞めたいと会長宛に手紙を書きました。

   すると、PTA担当教師から電話があって、「辞めるとお宅のお子さんは集団登校の班に入れません。行事の時の記念品やプレゼントも渡せません。PTAに入らないなんて、親としてどうかと思いますよ」と脅された。

   PTAは必ず参加しなければいけないのか。文化学園大学加藤薫教授は「昭和29年に文部省が出した文章に、『PTAの基本は自由入会の精神にある』とありますし、会員になるかどうかは個人の自由で強制はあってはならないとされています。つまりやりたい人が行う任意団体で、参加の義務はないんです」

岡山市立西小学校「入退会自由。イベントはそのつどボランティア」

   そうはいっても、参加しないと何かと不都合なことがありそうで心配になる。岡山市北区の市立西小学校では、去年からPTAの入退会を自由とし、7部門を廃止し、残したい学校行事のたびにボランティアで参加者を募ることにした。入会率は94%で、1日だけ参加でもOKのベルマーク集めでは50万円分の収益、餅つき大会などのイベントには延べ500人以上の保護者が手を貸してくれた。

「モットーは『できる事をできる時にできる人が』です。その方がみんなでやった気になれますし、それくらいがいいんでしょうね、PTA活動は」(会長の彌重幹昌さん)

   学校の役割や教師のあり方が問題になっているだけに、むしろ本来の「親と教師が子供の教育について考える」というPTAに戻るべきではないのか。親同士の親睦会、学校行事の下請けとなっていることが問題なのだろう。

(磯G)