2024年 4月 24日 (水)

便利だけど怖い「顔認証」悪質サポーター判別して入場お断り―ブラジルのサッカースタジアム

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   顔で本人かどうか判別する顔認証技術の応用が広がり始めている。人の顔は表情の変化、顔の向き、帽子やマスクの着用によって簡単に変装が可能で、指紋や目の虹彩が持つ模様と違って、過去に写した写真と照合するのは難しいとされていた。ところが急速な技術の進歩で顔による認定が可能になっているのだ。

   ただ、プライバシー侵害の問題も提起されており、急速に利用が広がる顔認証技術によって今後、社会がどう変わっていくのか予測するのも難しい。

大阪テーマパークで実験!帽子、付け髭、マフラー変装見破られた

   年間1000万人近くが訪れる大阪のテーマパークでは、年間パスを使うリピート客を対象に、入場ゲートで顔認証技術が使われている。事前に登録した顔写真と同一人物かどうかを機械が自動的に判別し、一致すればパスを提示しなくても入場できる。その判別能力を試そうと、帽子、付け髭、あごをマフラーで隠して変装したところ、簡単に識別し「Welcome」の表示が出た。

   東日本大震災の被害にあった宮城県亘理町では、津波で流された持ち主不明の写真6万枚が保管されている。これを持ち主に返そうと顔認証技術が威力を発揮している。津波に流された被災者の顔写真と照合して、身元判明に成果を挙げている。

   顔認証技術をさらに進化させ、ガラスの前に立つだけで男女の別や年齢を顔から読み取るシステムも開発されている。すでに百貨店が数十店舗で導入し、時間帯によってどの年齢層が多いのかなどを調査しマーケティングに利用している。

   海外の現状はどうだろう。来年開催されるサッカーW杯のための治安対策に取り組んでいるブラジルでは、飲酒運転の取り締りの現場で顔認証技術が利用されている。偽造免許証があとを絶たず、この技術を使って身元確認が行われている。サッカースタジアムでも使われている。スタジアムを埋め尽くす観客を数十台のカメラが撮影して、レーザーなどを使ってプレーを妨害する悪質サポーターなど要注意人物の顔写真を登録し、次の試合に入場できなくさせるのだ。

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