2024年 4月 17日 (水)

落札確認してから盗難!ネットオクに自転車泥棒新手口―専門雑誌編集長も被害

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   他人の自転車を無断でオークションに出品し、落札が決まった後でその自転車を盗むという新手の自転車泥棒が出現した。国民生活センターは「今後増加する可能性がある」と注意を呼びかけている。

   単に放置自転車を失敬するのとはわけが違う。狙うのは高級自転車だ。司会のみのもんたは「利口な…、じゃない、悪いやつがいるもんだねえ」

落札1時間後にゴッソリ!読者メールで知って仰天

   盗難事件があったのは6月17日夜(2013年)、東京・池袋の自転車専門誌『シクロツーリスト』の田村浩編集長の自宅だった。田村さんは高級自転車を何台も所有するサイクリストで、ガレージの奥にカバーをかぶせて並べ、その上にダンボールを敷いて自転車を重ね、外から見えないようにブルーシートで覆っていた。

   ところが、17日夜に所有していた12台のうち、ガレージに保管しておいた9台がゴッソリ盗まれた。いずれも1台70万円もする高価なものばかりで、被害総額は220万円にのぼるという。

   田村さんが盗難以上に驚いたのは、自分が編集している雑誌の読者から届いた次のようなメールだった。「ネットオークションで私が落札した自転車は、盗まれた田村さんの物じゃないですか」

   調べると、オークションの開始が6月12日午前10時で、終了したのは16日午後10時58分となっている。落札が確認されたほぼ1時間後に盗まれていたことになる。盗まれた9台のうち7台がオークションに出品され、5万円から17万円で落札されていた。

   犯人はオークションに出品するにあたって、ガレージにある自転車を写真撮影していた。また、犯人が自転車の引渡し場所に指定したのは田村さんの自宅に近い駅周辺で、田村さんは土地勘のある人物の犯行と見ている。

保管場所もいらず、盗難届も出ていない出品

   それにしても、インターネットを使った犯行で足が付かないものなのか。ネットカフェを利用されれば犯人の特定は難しいのか。ネットオークションに詳しい弁護士によると、「よく考えてから大胆な行動を取っている。売った人(出品者)は盗品を処分したことになるので、刑法256条の『盗品譲り受』の罪になり、懲役10年以下および50万円以下の罰金になる」という。

   よく考えられているというのは、落札が決まってから盗んでいる点だ。先に盗むと保管場所に困るうえ、保管している間に摘発される可能性がある。売り先が決まってから盗めば保管場所はいらないし、盗難届も出ていないからオークションでバレにくい。

   コメンテーターの潟永秀一郎(「サンデー毎日」編集長)「これだったら、車でも何でもできますね。本人確認などサイト運営を厳格化するなどの対応できる部分もありそうですが…」

   ただ、この自転車泥棒は高い自転車や人気の車種を良く知っているようで、案外、容疑者は狭い範囲にいるのかもしれない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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