自民圧勝「楽屋裏」ビッグデータ分析して「演説テーマ」候補者に毎日配信

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   「ネット選挙」が解禁になって初めての国政選挙・参院選の投開票が21日(2013年7月)に行われ、「クローズアップ現代」は通常の2倍以上の放送時間をかけて「検証」した。冒頭から半分近くは自民党のネット活用に費やされた。その後に出てきた候補者、有権者のネット活用のリポートがあまり深みも意外性もなかったことを考えると、うなずける構成ではある。

SNSのワード情報収集「アベノミクス不信感が増幅してる。実績を強調せよ」

   最近のIT業界の流行語に、ネット上のビッグなデータをマイニングする「ビッグデータ活用」というのがあるが、今回の選挙で多くの議席を取り戻した自民党はこの分野で積極的に動き出していたそうである。たとえば、SNSなどに投稿された政治的ワードの数やそのコロケーションなどを収集し、「有権者は何に関心を持っているのか。変化の兆しをとらえ選挙戦を優位に進めた」(国谷裕子キャスター)そうである。

   自民党本部のネットメディア局では、選挙前、IT企業や大手広告代理店を含む50人態勢のチームが、毎日ビッグデータ分析会を開いていた。ある日の分析会社の報告によれば、ネット上で「アベノミクス」とともに「失敗」などのネガティブワードが多くなっていたらしく、「アベノミクスでデフレ脱却できないと思う人が増えてしまっている」と読んだ。これを受けて、自民党はアベノミクスで具体的な実績が上がっていることを強調する方針を取り出したという。

   また、「原発再稼働」への関心と不安が高まっていることがネットでうかがわれると、安倍総理は「安全基準を満たさなければ、再稼働はしません」と「安全第一」を強調する言い方に変えた。

すべての候補者にタブレット端末配布し演説ネタ提供

   自民党はすべての候補者にタブレット端末を配布し、ネットメディア局は毎日ビッグデータ分析レポートを送ったり、演説に使えるネタ(景気がよくなってるなどのデータなど)を配信したという。「直近の数字をこういうカタチでいただけるとありがたい。街頭演説にも生かせます」(自民党候補者)

「今回、装備も他党にくらべて厚くし、(ネット活用の)ノウハウを積み上げることができた。今後もさらに積み上げていきたい」(平井卓也ネットメディア局長)

   ところで、ネットの使い方というのは、「分析」して、アナログ的な演説、討論に使うだけだろうか。ニコニコ政治家討論会などにサクラの聴衆として参加し、自党の党首を賛美し、他党の党首をこきおろし、あるいは下品なヤジを飛ばすといったカタチのネット活動もありえるだろう。もっとも、そうしたことについては番組ではまったく不問であった。

NHKクローズアップ現代(2013年7月23日放送「検証『ネット選挙』」)

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