2024年 4月 20日 (土)

やっと辞める全柔連・上村会長…講道館館長には留まり段位・昇段に影響力

   全日本柔道連盟の上村春樹会長はきのう30日(2013年7月)、会長以下全柔連の執行部5人が8月下旬までに総辞職すること、自身については「役職(会長) だけでなく理事も辞任する」ことと明らかにした。この日に開かれた臨時の理事会、評議員会を受けたもので、先日、内閣府が突きつけた引退勧告が決め手だったようだ。

内閣府の辞職勧告で観念したが…未練がましく「変な形で次に渡したくない」

   コーチによる暴力にはじまって、助成金の不正受給、はては理事のセクハラと不祥事が止まらない全柔連だが、上村会長は「全責任は私にある」といいながら、辞任を逃げ回ってきた。4月には「近いうちに」、6月には「改革が使命」と続投を表明、さらに「改革後の10月」なんて居座り続けた。「理事に残るかどうかは別」ともいっていた。

   公益法人を所管する内閣府が動いたのは7月23日だった。稲田朋美・行政改革担当相が上村を呼んで厳しい勧告書を突きつけた。安倍総理名で「公益認定を受けた法人として、事業を適正に実施しうる体制を再構築すること」とあり、「認定取り消し」の可能性も示して、「8月末」を期限としていた。このとき、村上は「(辞任は)10月としていたが、前倒しもありうる」と答えていた。

   この日の評議員会(59人)では、了徳寺健二氏らが「理事の即時解任」の動議を出したが、上村を含む23人の理事の解任は反対多数で否決された。しかし、その後に会見した上村は次の理事会を8月中旬に、評議員会を8月後半に開いて、執行部を退任すると話した。

   リポーターの田中良幸が「辞任を前倒しにした理由は、内閣府の勧告か」と聞くと、上村は「それも大きな要素。それと改革・改善のプロジェクトが目安がついたのもある」と答えた。田中はなおもしつこく、「進退の判断は間違っていなかったか」と聞く。報道の悪いクセだ。これに「これから先、みなさんが判断されることだが、自分としては変な形で次に渡したくない」と答えた。なるほど、全柔連には他に人がいないのだと感じさせる答えだった。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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