2018年 7月 21日 (土)

<最後のマイ・ウェイ>
名曲「マイ・ウェイ」僕が作った!作詞・作曲したシャンソンの異才39年の数奇な生涯

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(C)2011 LGM Cinema - Fleche Productions - 24 C Prod ED - StudioCanal - TF1 Films Production - Rockworld - JRW Entertainment - Emilio Films(c)
(C)2011 LGM Cinema - Fleche Productions - 24 C Prod ED - StudioCanal - TF1 Films Production - Rockworld - JRW Entertainment - Emilio Films(c)

   フランク・シナトラの世界的名曲「マイ・ウェイ」の原曲は、クロード・フランソワというフランスの国民的歌手のシャンソンだった。日本人にはあまり馴染みのないが、フランスではスーパースターで毀誉褒貶に満ちた異才だ。シナトラの大ヒット曲はポール・アンカが作詞したものだが、元は作詞も作曲もクロードである。アメリカデビューする直前に39歳で夭逝してしまう。彼の数奇な生涯をジェレミー・レニエ主演で映画化した。

   1939年、裕福な実業家の父の家に生まれたクロードは、エジプトで幸せな日々を送っていた。しかし、第2次中東戦争によって父は職を失くし、一家はモナコへと移住する。クロードは貧しい生活から家族を救おうと、楽団の歌手として働き始める。しかし、父親からは最後まで歌手という仕事を認めてもらえなかった。

本人と瓜二つジェレミー・レニエ主演でフランス映画史上最高額の製作費

   宣伝コピーには「傲慢で、女好き、嫉妬深く、神経質。けれど、私たちはあなたを愛した」とある。そんなクロード演じるジェレミーが瓜二つなのだ。映画でもさりげなくクロードの映像を使っているのだが、見分けがつかない。ジェレミーは外見から作り込む徹底的な役作りで、今も根強いクロードファンを見事に納得させた。

   映画ではクロードが一世を風靡した1960年代から70年代が、豪華な美術やメイクによって見事に再現されていて、製作費24億円というフランス映画史上最高額というのも頷ける。

   反面、この映画がいま作られた意味って何だろう。名曲が生まれた秘話など実に興味深いエピソードが詰め込まれているが、現在もしくは未来に向けたメッセージを作品から見出だせなかったことは残念だった。ただ、日本ではあまり知られていないクロード・フランソワという歌手を知るのに、こんなに良いテキストはない。映画の公開に合わせてベスト版が日本でも発売されるなど、この映画の公開によってクロードはようやく世界デビューという夢を果たした。そのことを心に留めて見にいけば、劇中で歌われる「マイ・ウェイ」はより心に響くだろう。

野崎芳史

おすすめ度☆☆☆

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