水谷豊「右京さん」絵師・歌麿ここでも理屈っぽいドキザ!一匹狼で反権力の色男悪くない
<だましゑ歌麿 Ⅲ>(テレビ朝日系)

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   「相棒」の杉下右京=水谷豊のイメージがこびりついた水谷が、喜多川歌麿に扮するとどうなるか。これが案外まずくはないのである。ドキザで理屈っぽい右京のキャラクターに通じる、一匹狼の反権力の絵師という役どころは似合っていて、しかも、「力のない色男」として遊郭に匿われているシチュエーションがおかしい。
   一人残らず惨殺する強盗団の一味の生き残り娘が、かつてお上の陰謀で殺された歌麿の愛した女の産んだ娘おゆうだと言い張り、そこからちゃーんちゃんばらばらが始まる。幕府の倹約令に反して美人画を描く歌麿が目の上のタンコブである老中が、何とかして歌麿を亡き者にしようとしても、手の出せない遊郭という存在が面白く、「やり手婆あ」になる萬田久子のシナシナした歩き方や、いかにもな岸部一徳の狸親父ぶりなど多彩な人物が楽しませる。
   また、中村吉右衛門の当たり役である火付け盗賊改め・鬼平(古谷一行)までが出てきて、最後は大捕り物。悪党のボスが寺島進で、小役人が中村橋之助、幕府の大物は梅沢富美男、調子のいいテレ朝が、金にあかせて(?)スターを集めたというところ。リアリズム追求の画像不鮮明な大河ドラマより、多少は絵葉書っぽいが映像の鮮明なこのドラマの方がよほど見やすい。原作(高橋克彦)があるので、歌麿にしろ娘のおゆうにしろ、単純ではない屈折した人間として描かれているので現代に通じる人間社会の複雑さも覗かせる。(放送2013年7月27日21時~)

(黄蘭)

採点:1.5
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