絶望的沖縄戦で県民守ろうとした知事、海軍司令官悲痛な電文「県民斯ク戦ヘリ 後世特別ノ御高配ヲ」報われているか…
<「終戦」特別企画 報道ドラマ『生きろ』>(TBS系)

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   劇伴がうるさい。見事なセリフを喋っている時にやたら感傷的な音楽を被せるのがサービスだと思っている演出家は耳が悪すぎる。

   それはともかく、沖縄戦最後の5か月に赴任した島田叡知事(緒形直人)の事は知らなかった。一億玉砕しろと教えられていた時代に、命の大切さを説き、県民を疎開させ、牛島陸軍司令官(西郷輝彦)に刃向っても県民を守ろうとしたヒューマニズムの人の生涯が鮮やかに語られた。行動を共にしたのは荒井退造県警察部長(的場浩司)である。彼らは優秀であったがため、末期的な戦況がわかっており、その心中の絶望感はいかばかりであったかと胸に響く。

   このドラマの白眉は大田實海軍司令官(石橋凌)が死の1週間前に東京に打電した次の電文である。名文にして峻烈。「沖縄県民ノ実情ニ関シテハ県知事ヨリ報告セラレルベキモ 県ニハ既ニ通信力ナク本職県知事ノ依頼ヲ受ケタルニ非ザレドモ現状ヲ看過スルニ忍ビズ之ニ代ッテ緊急御通知申上グ 県民ハ青壮年ノ全部ヲ防衛召集二捧ゲ残ル老幼婦女子ノミガ相次グ砲爆撃二家屋ト家財ノ全部ヲ焼却セラレ僅カニ身ヲ以テ軍ノ作戦二差支ナキ場所ノ小防空壕二避難 若キ婦人ハ軍二身ヲ捧ゲ看護婦烹炊婦ハモトヨリ砲弾運ビ挺身斬込隊スラ申出ルモノアリ(中略)一木一草焦土ト化セン糧食六月一杯ヲ支ウルノミナリト謂ウ 沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民二対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」沖縄は報われたか?2013年8月7日21時~

(黄蘭)

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