喉元過ぎてリーマンショック忘れた!?あれから5年…またぞろバブル追い始めたアメリカ金融界

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   日本では、喉元過ぎた熱さはすっかり忘れられることで知られるが、それは世界的にも言えることである。愚かな歴史は繰り返し、経済バブルも繰り返す。サブプライムローン商品などのバブルがはじけて、世界的な金融危機が起きたあのリーマン・ショックから5年。「クローズアップ現代」は米国の金融規制の現状を報告した。

公的資金70兆円で大手銀行救済に猛批判…もう昔のことさ

   リーマン危機当時、米国では金融機関に70兆円もの公的資金が投入されたという。金融機関は投機、バブル的な金融商品を大量に売買して天文学的なカネを儲けておいて、いざそれが弾ければ「大きすぎてつぶせない」から公的に救済される。その裏にはつぶれた会社や職を失った人がごまんとあるとなれば、銀行救済ははげしい批判の的となった。

   一方で、強欲な人間性の象徴である「ウォール街」に自由にやらせれば、こうしたことが起きるのも必然であって、最初から規制をかけとけばこんな事態も起きないじゃないかといたった考え方は、自由好きな米国でも支持を集めた。その結果として、金融規制を強める法案が成立した―ところまでは、視聴者の多くも知ることであろうが、問題はその後である。規制の核となる「ボルカールール」はいまだ実施されていないという。

投機的取引規制の「ボルガールール」骨抜き

   ボルカールールは銀行による投機的な取り引きの一部を規制しようというものだが、規制される側は「投機的な取り引き」の線引きが曖昧で、混乱を招く恐れがあるとして反対している。また、「危機から時間が経ち、景気も少し回復したのにつれて、そこまで厳しくやる必要はないといった声が銀行を中心にして出てきた」(倉都康行・国際金融評論家)こともあるという。

   批判の嵐が通り過ぎると、角を矯めて牛を殺してはならないとばかり、「自由」の価値がまたぞろ声高に叫ばれ出したというわけである。投資ファンド運用会社「ブラックストーン」CEOで元リーマン・ブラザーズ幹部のスティーブン・シュワルトマンはこう言い放った。「規制は成長を妨げる。(金融で)経済が成長することで税収も増える。それこそアメリカがとるべき道だ」

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2013年9月3日放送「リーマンショック5年 金融規制の行方は」)

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