リニアが通るおらが街!86%トンネルでさびしい車窓…地元波及効果ちょっぴり?

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   東京五輪は7年後だが、さらに7年後の2027年にもうひとつの夢が実現することになった。超特急リニア中央新幹線の開業だ。東京・品川―名古屋間の286キロを40分で結ぶ。きのう18日(2013年9月)、JR東海が新駅など詳細なルートを発表した。駅のできる地元では期待が膨らむが、全線の86%はトンネルになる。果してもくろみ通りバラ色の未来は実現するのか。

品川―名古屋40分。意外に安い運賃1万1480円

   中間の駅は神奈川県相模原市、甲府市、長野県飯田市、岐阜県中津川市に設置される。品川新駅は地下40メートル、名古屋新駅も地下30メートル、相模原駅も地下になる。騒音対策や用地取得を簡略化するためだが、窓の景色を楽しむ区間はわずかだ。

   始発駅が東京ではなく品川が選ばれたのは、東京駅がすでに過密で新駅建設の余地がないためだ。品川はアベノミクスの国際戦略総合特区に指定されており、羽田空港に近いこともあり、国際ビジネスの玄関口としての発展が見込まれている。

   相模原では県立相原高校のグラウンドの地下に駅が建設されるので、高校が移転しなければならず、歓迎の声の一方で高校移転反対の動きも出ている。飯田は東京からの日帰り観光に期待を寄せ、中津川は市役所にリニア推進局を作り、職員の名刺にリニアのイラストをあしらい、市民の間では「リニアの見える丘公園」建設の呼び掛けもある。

観光は東海道新幹線…ビジネスと住み分け

   新幹線との住み分けはどうなるのか。新幹線が時速270キロに対し、リニアは500キロ超と大変なスピードアップだが、運賃は品川―名古屋間は1万1480円で、のぞみより700円高い程度だ。鉄道アナリストの川島令三氏はリニアはビジネス、新幹線は食堂車の復活や展望車などで観光向けと差別化が進むとみている。

   司会役の井上貴博アナウンサーは「リニアの歴史をたどりますと、1962年に研究が始まっていました。半世紀をかけていよいよという感じでしょうか」と伝える。

   金井辰樹(東京新聞・中日新聞政治部次長)「僕なんか政治部記者になったころ、金丸信さんという政治家がリニアを強力に推進していたが、当時はいつになったら実現するか全然見えなかった。これでおじいちゃん、おばあちゃんが東京五輪まででなく、さらにもう7年長生きしたいと思うようになった点では、久しぶりに明るいニュースとして評価できます。また、大地震発生の時、新幹線のバイパス機能として日本列島の防災化には有効と思います」

   小松成美(ノンフィクション作家)「運賃が意外と安いですよね。私、朝この番組に出るのに横浜から車で来ますが、40分かかります。品川から名古屋までと同じです。日本人の生活が変わりますよね。この技術を世界に輸出することもできる。日本の経済活動の根幹にもなるのではと思っています」

   北川正恭(早稲田大学大学院教授)は以前、試乗したことがあるそうだ。「スーッと出て、パッと、すぐ加速しました。振動はありません」。地元で高まる期待については、「人材などが大都会に吸収されるストロー現象というマイナスの面も考えておかねばならなりません。東京の一極集中のさらなる加速が心配されます」と指摘する。

   事業費約5兆円。さまざまな夢を乗せて走り出す。

文   一ツ石
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