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電車の中のベビーカー大論争「迷惑だ!」VS「子育て理解していない」

   「電車の中のベビーカーは迷惑」「子育てに対する理解がなさすぎる」―ベビーカー論争は熱くなるばかりだ。「あさイチ」にも3594件のファックスが寄せられ、大論争が続いている。双方の言い分はどんなことなのか。解決するうまい知恵はないのか。国土交通省も今年度内(2013年度)にベビーカー利用のルールをまとめる。

子育て終わった中年層から厳しい批判

   あさイチに寄せられたファックスの7割は迷惑派だった。「畳むべきだ」「我慢が足りない」「子育ては優先と勘違いしている」といったことで、「荷物をベビーカーに置いて広げたままは非常識」(46歳女性)、「ママ友3人が車内でベビーカーを広げたままで通路を塞いでいた」(39歳女性)といった声だ。総じて、子育てが終わった年代層に多い。

   たしかに、最近のベビーカーはひと昔前の要は腰掛け型から荷車のような大きなものが増え、電車のドア周辺でママ友が2台、3台と並べている光景が増えた。なかには乳幼児ではなく、明らかに幼稚園児を乗っけているケースも少なくない。母親が手をつないで歩かせることが面倒なのか…。

   一方、利用している母親は「畳むのは無理」「どうして我慢しなければならないのか」「もっと温かく見守ってください」「子育ては優先されて当たり前。こっちは弱者」と納得できない様子だ。子育て中の主婦庄司正子さん(35歳)を塚原泰介アナが訪れた。外出するときはオムツや絵本などで荷物は29点、重さは4キロにもなる。次女の佳美ちゃん(6か月)を前抱きのおぶい布カバーに入れると7キロ、ベビーカーは7キロの合計18キロにもなる。これに長女の直美ちゃんの手を引く。車内ではベビーカーを畳もうにも畳めるものではない。

眉をひそめているのはベビーカーじゃない?ママたちの傍若無人ぶり

   では、ベビーカー論争に対策はあるか。八藤後猛・日本大学教授は言う。「電車内なら優先席の扉側の1座席を跳ねあげられる椅子に改造して、そこにベビーカーを畳まずに固定する。そう遠くない時期に実現すると思いますね」

   そう遠くない将来ではなく、きょうからどうするかなのだが、いい知恵はゲストからも視聴者ファックスからも出てこない。ただ、水道橋博士(タレント)がなかなかいい提案をした。「ベビーカーの使い方の教習会が必要なんじゃないですかね。妊婦の時に受けてもらったらいい」

   ある50代の視聴者のファックスが的を射ていた。「ベビーカーを否定しているわけではありません。ママたちの態度が問題なんです。泣いていてもあやさず、ママさん同士で大きな声でしゃべり、寄せようという気配もありません。手にはバーゲンの袋。畳む畳まないじゃないんです。すみませんという態度があれば…」

   どうやらそういうことらしい。迷惑しているのはベビーカーにではなく、母親の態度のほうなのだろう。

(磯G)