オーバー100歳5万5000人!元気で長生きの秘密「肉を若者のように食べろ」

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   日本ではいま100歳以上の人が5万4397人もいて、なお最多記録を更新中だという。だが、人間だれしも年をとれば体力も思考力も落ちる。子や孫から邪魔者扱いされながら生きていたくはない。ところが、全然違う人たちがいた。

100メートル走90歳世界記録おばあちゃんの朝食「豚肉6枚、生卵、ご飯お代わり」

   京都で開かれた「世界ゴールドマスターズ」は、45歳以上の選手が陸上と水泳を競う国際大会だ。11カ国から900人近くが参加した。この大会には5歳刻みの年齢別世界記録がある。その記録保持者は日本人が最多で、陸上では計16人もいる。なかで一番注目されていたのが白髪の森田満さん(90)だ。女性で最高齢だが、200メートル走で55秒90を誇る。69歳から陸上を始めて数々の記録を作ってきたが、今年90歳になって、90~94歳の100メートルの記録23秒18が破れずにいた。スウェーデン人の持つタイムは10年間破られていない。

   子どもの陸上クラブに所属して、ひ孫みたいな子どもたちとタイヤを引っ張って走ったり、階段や坂道で瞬発力をつけたりしている。「女の子と張り合って る。負けず嫌いだから。京都大会で(世界新を)とらないと次が来年5月。1年経つと1秒落ちるからね」といっていた。

   そして本番。若い選手と一緒だから当然ビリではあるが、がんばってがんばってゴールした。しばらくして、「世界新記録でございます」とずいぶん丁寧な発表があった。23秒15。100分の3秒の更新だった。笑顔がはじけた。

   この元気の秘密は食事だった。朝食で豚肉6枚、生卵1個、ごはんのお代わりもする。そして3時間後の昼食はうなぎだった。サラダ、漬け物、お吸い物、メロン。タンパク質とビタミンである。筋肉の維持に欠かせない。

タンパク質の摂取減ると筋肉に衰え

   医師の板東浩さんは参加者に生活習慣や体の症状などをアンケートしてきた。8年間の調査で、大会参加者は同世代の一般人にくらべて視覚が衰えず、疲労も神経症状も少ないことがわかった。精神面でもうつ、自信喪失、不安が少なかった。「アンチエイジングのモデルになりうる人たち。生活の質、人生の質、生命の質、いずれも大きなものを得ている。記録という目標が大きい」という。

   父親の記録に挑む団塊の世代がいた。渡邉和生さん(66)は陸上選手だった父の源太郎さん(96)の影響で中学から陸上を始めたが、社会人になって仕事人間になった。それが定年前、マスターズで走り続ける父の姿を見て記録に挑む気になった。

   200メートルの源太郎さんの65歳の記録は28秒20だ。これを目指して走ったが、タイムは29秒15。全体でも4位だった。見ていた源太郎さんは「4位ではあかん」と笑う。次に100メートルだ。父の66歳の記録は13秒50。和生さんは走って走って1着でゴールしたが、タイムは13秒74。わずかに及ばなかった。

   老後の予防医学が専門の名古屋学芸大大学院の下方浩史教授は、高齢者2400人を15年間追跡調査した。その結果、タンパク質の摂取が少なくなると、筋肉が衰えることがわかった。「とくにお肉。年をとってもタンパク質の必要量は若い人と変わりません。積極的に食べないと体力維持ができない」という。

   1日に6000歩以上歩くと前頭葉の萎縮を防げるのだそうだ。体力維持は認知症の予防にもなる。それには「中年の頃からの種まきが必要だ」という。運動習慣、生活習慣の改善と目的意識だ。「体力が落ちるのは仕方がないが、それを受け入れることです。それなりにベストをつくすことが大切なんです」

   なるほど、理想の老後モデルには違いない。だが、マスターズの映像を見ていて思った。定年になってもなお働かざるを得ない人、将来、年金が少なくなる若い人たちにこれができるだろうか。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2013年10月10日放送「人生後半こそ輝け!『スーパー高齢者』の競技会」)

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