深夜にマニキュア塗ってたら「自己嫌悪」重ね塗りするほど醜悪に…こりゃ人生と同じだわ

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   人の肌が恋しい深夜、ふと爪を手入れしようと思った。いっときはスカルプやジェルネイルをしていたけれど、爪が傷んでしまってからはしばらく爪に装いをすることを止めていた。でも、仕事の現場で、はたまた女友達との飲みの席で、煌びやかに輝く彼女達の爪を見ていると、何もしていない自分の爪が裸のように思えて恥ずかしくなる。

   しかし、悲しいかな、時間やお金の都合がつかないので、これまで使っていたマニキュアをゴソゴソ引き出しから出して塗ってみることにする。といっても、しばらく開けていなかった使用済みのマニキュアはなかなか言うことを聞いてくれない。蓋の部分である柄をくわえて歯の力でグイイイイ~っとこじ開ける。持ち手の柄は歯型がついちゃってガタガタ。当然、中身も固まっているので、溶かす液体を入れてよ~く振って復活させないといけない。

外側ばかりが厚く、肝心要の部分は薄っぺら

   思い立ったら、善は急げ(果たしてこれは善なのかどうかもわからないけれど)。ドラッグストアに走り、古いマニキュアを蘇らせてくれ液体を買おうかと思ったけれど、すでに時刻は26時。ムリだ。ということで、ネットでマニキュア復活とかを検索してみると、出てくる出てくる。なかで、目薬を数滴たらすというものを試してみる。これ、古くなったマスカラでも効くらしい。

   いくつもある使い切れていない目薬をテクテクとマニキュアに垂らしてシェイク。いざ塗ってみると、いささか通常より重い感じだけれど、目薬注入で随分と改善されている。だけれども、やっぱり新品と同じようにはいかない。体裁よく整えようと重ね塗りをしていくと、どうも外側ばかりが厚く層ができ、爪の真ん中部分は塗れば塗るほどエナメル塗料同士が結びついて色が薄くなっていく。肝心要の部分が薄くて側だけ厚い。イライラするけれど、やればやるほど真ん中は薄くなっていく。「はぁ…、なんだこれ?」。ここで溜息。

なんとか体裁整えようとするみっともなさ

   たかだマニキュア、されどマニキュア。何度やっても核は薄くなる一方で、側ばかり厚くなっていくのは、人間の心理というか、仕事にも通じるような感じがする。使い古されたマニキュアは月日を表すもので、そういったものほど側ばかり厚くて中身が薄い。プライドばかりが高くなって、中身はペラッペラといった感じである。なんでマニキュアと格闘しながら、こんなこと思っちゃったんだろ。

   人生をマニキュアに置きかえると、ちょっと面白くて少し怖い。使い古されたものは、どんなマジックを使っても新品という若手と比べると見劣りするし、差が出てくる。それは決して味とかいう大人の特権ではなく、単に見栄えが悪く使いづらいだけ。自前でなんとか体裁を整えようとしているみっともなさが、第一に現れてしまう。恐ろしや恐ろしや。

   どうせバレるのに、サロン仕上がりを求めて一生懸命1時間ぐらいかけて乾かしては塗る作業を繰り返している自分がいる。女同士でしか気付かないことなのにさ。

   そして、目薬にもいささか恐怖を感じてしまう。だって、エナメル質のマニキュアが柔らかくなったり、古くてカッチカチになった落ちないマスカラがスラスラと元の伸びのある液体に戻ってしまうのだもの。そんなもの目にさして大丈夫なのだろうか。

   あっ、なんだか日常にある怖い話になってしまった。こんなはずではなかったのですが、何せ外側ばかりが厚くて中身が薄いものでして。ごめんあそばせ。

モジョっこ

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