チャーチルに作戦ダダ漏れだったお笑い日本軍部!徹底していた対日情報収集と操作―開戦日に合わせた好ドキュメンタリー
<NHKスペシャル 日米開戦 知られざる国際情報戦>(NHK総合)

印刷

   今回の「特定秘密保護法」可決をタイミングよく狙ったこの「国際情報戦」の企画。勿論、12月8日は真珠湾攻撃のメモリアルデーであるから当然と言えば当然だが。出だしはハワイから始まる。真珠湾が一望できる日本料理屋・旧春潮楼の2階に巨大な望遠鏡があって、そこに当時、日本領事館書記官との触れこみで吉川猛夫という男が通ってきていた。彼のこの肩書は偽りで実はスパイだった。
   このドキュメントで最も面白かったのは、ガラパゴス状態だった日本と、白人社会の最高の頭脳だった英国のチャーチル首相とのレベルの違いである。何でも精神論の日本人には想像もつかない彼のハイテク的発想だ。彼はナチスの英国空爆も読んで的中させていたが、自国の植民地がある東南アジアに侵攻しつつあった日本の暗号解読のために、エリート校から頭脳を集め、数学者たちには電算機もどきの計算機で日本とドイツ大使館とのやり取りまで解読させた。
   兵力が欧州だけで一杯一杯だった英国は、米国を巻き込むためにチャーチルは策を弄した。参戦反対のアメリカの世論を転換させるべく日本の仏印侵攻を米国メディアにリークして大大的に煽り、参戦への機運を盛り上げさせた。チャーチルレベルの白人の情報収集能力と冷徹な策謀能力にかかったら日本はまるで赤子だ。まんまと乗せられて日米開戦に走った当時の軍部はお笑いそのものだった。「神風が吹く」的発想の日本と緻密な電算機的発想の欧米との差は歴然。(放送2013年12月8日21時~)

(黄蘭)

採点:1.5
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

お知らせ

注目情報PR
追悼
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中