2024年 4月 25日 (木)

自民党幹部が真顔でブチ上げる「ビートたけし東京都知事」本人も色気あり?冗談も休み休み言え!

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「政策について自分は精通していると思っていたが、政務についてはアマチュアだった。反省している。政治家としてやってこられた方は、どういうものを受け取ってはいけないか詳しい。みなさんに対し、腰が低い。僕の場合、政策をちゃんとやればいいと生意気なところがあったと反省している」(2013年12月19日付『asahi.com』より)

   猪瀬直樹都知事が辞任した。都議会で都知事選挙前に徳洲会から5000万円受け取ったことのいい訳をあれこれと述べていたが、虚偽の申し立てをすれば罰金や禁固刑のある百条委員会で追及すると申し渡され、辞任せざるをえなくなった。

   猪瀬氏はこの問題が明らかになって以来、どれほど自分の不明を恥じたことであろう。自分の権力にすり寄ってくる輩はいても、本当に自分のことを心配し、親身になって考えてくれる友人がいないことを思い知ったのではないか。辞任の記者会見で記者に聞かれて語ったのが冒頭で紹介した部分である。政務についてアマチュアだった、相手に対して傲慢で生意気だったと率直に認めている。

   彼のようにノンフィクション・ライターとしてのキャリアを持つ人間ならば、職務権限のある人間が利害関係のあるところからカネをもらってはいけないことぐらい承知していたはずだ。だが、石原慎太郎に代わって都政を仕切ってきたのはオレだという強すぎる自負と、表沙汰にならなければいいという思い上がりが致命的なミスにつながってしまったのであろう。会見で見せたはにかんだような表情は、重荷を下ろした安堵に見えた。

   猪瀬都知事辞任でにわかに騒がしくなったポスト猪瀬争い。『週刊文春』はメルマガ読者800人に「都知事にふさわしいと思う人」についてアンケートを行った。1位から10位はこのようだ。舛添要一、小泉純一郎、石原慎太郎、池上彰、猪瀬直樹、櫻井よしこ、宇都宮健児、橋下徹、小池百合子、ビートたけし。

「週1回都庁に顔出せばいいんだから、タレント稼業も続けられる」

   猪瀬氏が5位に入っているのも不思議だが、早々と「日本維新の会」を離党し衆議院議員も辞職して都知事選に参入する意向を示した東国原英夫氏が10位にも入っていない。いまのところの下馬評では舛添氏が有力だそうだが、自民党幹部がこんな奇策があると打ち明けている。

<「ウルトラCとして、ビートたけしは面白いと思っている。彼は東京五輪に並々ならぬ情熱を持っている。官邸で『アジア文化交流懇談会』の委員を要請したときも二つ返事だったし、国の文化事業のために貢献したいと思っているようだ。先日もテレビに一緒に出演した安倍首相に東京五輪の演出をやらせてほしいと売り込んでいた。五輪が七年先というのがネックだが、石原(慎太郎)さんだって週一回くらいしか都庁に行かないこともあったそうだから、ありえない話じゃないと思う。口説いてみる価値はあるかもしれない」>

   冗談も休み休みいえ。タレント活動をやめず週に1度しか行かないで都政をやられてはたまったものではない。タレントなどではない、首都東京にふさわしい『顔』を今度こそ選ばなくてはいけない。だが、いまのところそうした顔が見えてこないのは困ったものである。

どうらや本気らしい安倍首相「戦争モード」欧米各国が危惧する「彼はナチスと同じ手口」

   編集長が交替して、かなり安倍政権への批判を強めようとしている『週刊現代』だが、今週も巻頭で「今度は『共謀罪』まで言い出した 安倍総理、気分はもう戦争」と小気味いい切り口を見せている。鈴木崇之編集長は「音羽の杜から」でこう書いている。

<いま自分たちも猛烈な砂嵐の中にあって、いつの間にかとんでもない事態になっているんじゃないか。特定秘密保護法に続き、共謀罪創設なんて話も聞こえてくる昨今。日本が戦争への道を進み、恐竜たちのように滅びるのは真っ平御免です>

   週刊現代によれば、EU(欧州連合)28か国の在日本大使館の政治担当参事官が毎月1回集まり、世界情勢について意見交換する昼食会を開いているそうである。その会合に先日、米国の政治参事官が呼ばれた。目的は安倍晋三総理がいま何を考えてるのかを聞き出すためだったという。欧州の大使館関係者がこう語る。

<「そこで米国の参事官が、安倍総理が中国と戦争するつもりではないかとの危惧を示したから会議が騒然としました。
   会合では今夏の麻生太郎財務相のナチス発言に触れて、いまの安倍政権の特定秘密保護法案への強硬姿勢も、まるでナチスと同じ手口ではないかという声も上がりました。
   要するに、いま欧米先進国の間では、安倍政権が戦争に突き進むのではないかとの不安が渦巻いてる。それほどまでに、日本は世界から『気分はもう戦争』という危険状態にあると見られているのです」>

   さらに驚いたのは、12月11日に「政府は共謀罪の新設検討」と朝日新聞、日本経済新聞などが報じたことだ。共謀罪というのは、殺人など重大犯罪の実行行為がなくても、謀議に加わっただけで処罰の対象とされるもので、現代の「治安維持法」として批判されてきた。その悪法がここへきて急浮上しているという。

<安倍政権は11月末に「国家安全保障会議(日本版NSC)」創設関連法も成立させている。NSCは総理大臣、官房長官、外相、防衛相をメンバーとする『4者会合』を中核とし、外交・安全保障政策の司令塔となる組織。巨大な権限を持つことから、『戦争司令部』になりうると批判されているものだ。
   こうした既成事実を列挙すれば、確かに安倍政権は『戦時モード』へ突き進んでいるようにしか映らない>(週刊現代)

   現役米大使館幹部もこう話す。<「誤解されていますが、米国は秘密保護法に反対の立場です。東アジア情勢が安倍政権下で悪化する中で、なぜ戦時下の言論統制を連想させるような法案をあえて可決しようとするのかと、頭を抱えているほどです。

   オバマ大統領は、キャロライン・ケネディ駐日大使を通じて、安倍総理に『靖国だけには参拝するな』『これ以上中国を刺激して尖閣問題が再燃したら、米国は日本を助けない』とのメッセージも届けています。しかし安倍政権の動きを見ていると、忠告が全く響いていないように見える」>

来年通常国会から「戦争のできる国」本格準備…さすがに警戒強める世論

   週刊現代は安倍政権はこれに飽きたらず、戦時モードの強化へと突き進もうとしていると追及する。NSC、秘密保護法はまだ序の口で、来年の通常国会では、本丸である国家安全保障基本法案が提出される見込みだというのである。

<「昨年7月に自民党がまとめた法案の概要を見ると、戦争ができる国への一歩を大きく踏み出そうとしているのがよくわかります。
   例えば第3条では教育、科学技術など各内政分野は、国防を優先しろとの旨が書かれている。さらに第4条では『国民の責務』として『安全保障の確保に寄与』とある。
   早い話が国民も国防に協力しろという、国家総動員法まがいの内容です。さらに第10条では集団的自衛権を認め、第12条では武器輸出を解禁しようとしています」(弁護士の伊藤真氏)>

   国家安全保障基本法案がどれほど危険なものか。ビジネス情報誌『エルネオス』(2013年10月号)で東京新聞編集委員の半田滋氏と対談したとき、半田さんはこういっている。<「国家安全保障基本法案というのは去年の七月、自民党が野党だったときに総務会で決定しました。概略しか自民党はつくってませんけど、その中で自衛隊というものを法的に位置づけると言っていて、その中身を読んでいくと憲法とほとんど変わらないような規定なんです。たとえば『国民の責務』という項目があって『国民は、国の安全保障施策に協力し、我が国の安全保障の確保に寄与し、もって平和で安定した国際社会の実現に努めるものとする』と書いてある。

   自民党の憲法草案にも似たような文章があって、要するに国防の義務を国民に負わせていくというような趣旨で、憲法九条の二項に『陸海空戦力をこれは保持しない』と書いてあるけれども、この中では『陸上・海上・航空自衛隊を保有する』と書いてあります。戦力という書き方じゃなくて自衛隊と明記した上で保有するとあって、国連には個別的・集団的の区分けがないところをうまく利用して、集団的自衛権の行使をやると書いている。

   重要なのは、この法案は憲法よりは下だけれど国家安全保障の全体像を描いた上位法です。この法律だけでは漠然としてるので、下位法として集団自衛事態法をつくる。また自衛隊法を変えて集団自衛出動的任務規定を盛り込むということが書いてあります。それと国連の安保理制裁決議で武力行使が行われる場合には参加できるという項目もあるし、驚くべきことに武器の輸出ができるという規定まであります。

   私がこの本(『集団的自衛権のトリックと安倍改憲』(高文研)=筆者注)を書いたときは、自民党の幹部の方が、これは議員立法でやりますと明言していたんです。三権分立ですから立法府としてこの法律をつくります。行政府、内閣はこの法律に従って自衛隊の活動を規定してくださいと要求していく。それによって自ずと自衛隊の海外における集団的自衛権の行使や武力行使ができるようにすると言っていた。

   ところが今はシナリオがちょっと変わってきていて、安倍さんは内閣立法でやると言い出している。つまり安全保障は国の責任でやるべきだから閣法提出にすべきだ。それが内閣法制局長官の交代につながっているんです。つまり閣法で出すということは、内閣法制局で今の憲法解釈と齟齬がないか吟味してもらわなければいけません。これは合憲ですよと言ってもらわなければいけないわけで、イエスと言える法制局長官に差し替えて、万全の態勢で出していくという手続きが必要だと変わってきているんです」>

   内閣法制局長官を替えて体制は着々と整いつつある。これを阻止するには民意の結集が必要だ。幸い、特定秘密保護法を無理矢理通した後の政権支持率調査では、NHKやJNNが10ポイントも下がって50%になり、共同通信などは47.6%にまで落ち込んでいる。国民の怒りを汲み取り、安倍首相がしようとしている「戦争のできる普通の国」をやめさせるために週刊誌は何ができるのかを、真剣に考え誌面化しなくてはいけないこと、いうまでもない。

安倍総理・昭恵夫人「家庭内野党」疑わしい本気度!夫の暴走タカ派イメージ薄めるためのデキレース

   暴走する安倍首相に歯止めをかけてくれるのではないかと期待されているのがアッキーこと昭恵安倍首相夫人である。家庭内野党として、反原発を主張し、特定秘密保護法を強引に通したことにも「違和感」を表明している。だが、こうした亭主への叛旗は計算されたものではないか。『AERA』は「にわかに露出アッキーは官邸のイメージ戦略か」と疑問を呈している。

<『50歳からの人生に向けて、安倍晋三の妻としてより、 ひとりの女性・安倍昭恵としてどう生きるかを考えたい』と思ったのです」>(『アエラ』2014年1月号)
<「(安倍首相にとって)一番大きいのが憲法改正なんだと思う。それが国会議員になって最もやりたいことだったんだろうと思う」>(12月7日付『ウォールストリート・ジャーナル電子版』)
<「自分の国で事故がきちんと収束していないのに、(原発を)海外に売り込むことに対し、私はやはり『どうなんだろうな』と思っている」「主人に『小さいところは本当に大変なので、消費税は上げないでください』と毎晩言っていた」>(11月12日付『北海道新聞』東京懇話会)

   こうした発言は官邸にとって痛し痒しだとAERAで官邸関係者がこう語っている。<「いま官邸にはチームアッキーの部屋があって、専属の女性秘書2人がついています。実質的には監視役。インタビューなどはすべて目を通してますし、官邸がコントロールしようとしているのは明白です。タカ派色を強める安倍首相に対して、アッキーの露出を増やすことでバランスを取ろうという意図も見え隠れします」>

   私も、アッキーの一連の反原発発言や消費税、特定秘密保護法反対の姿勢の背景には、官邸の「意志」があると思っている。安倍首相のタカ派路線、国会軽視の強硬路線が国民の反発を招くことは、首相周辺は重々承知しているはずである。そこで、安倍首相の妻が首相の考えをちょっぴり批判することで、タカ派イメージを薄め、あの奥さんがいるから安倍首相もそんな変なことをしないのではという「安心感」を与えようとしているのではないか。

   特定秘密保護法案が出てきた頃と、多くのメディアに彼女が露出し始めた時期は重なる。彼女のすべての言葉が、自分の意と反する意見をいわされているとは思わないが、安倍首相周辺が黙って言わせていることなどありえない。

   そうした発言とは別に、『週刊新潮』は安倍首相の母親・洋子さんが、身勝手な振る舞いをするアッキーに対して「大噴火5秒前」だと書いている。東京・富ヶ谷の安倍邸は3階建て。1階は長男一家、2階に晋三夫婦、3階に洋子さんが暮らしているそうだ。

<「昭恵さんは、お嬢さまですから、家でほとんど料理はしません。そのため洋子さんは朝食や夕食を用意し、3階に昭恵さんや晋三さんを呼んで一緒に食べることが多い」(安倍総理の後援会幹部)>

   その洋子さんと昭恵さんの間に、昨年秋、ある事件が起きたという。安倍家を知る関係者がこう話す。<「昭恵さんが、東京・内神田に『UZU』をオープンさせた。これが『週刊新潮』に報じられ、安倍家で大問題になったのです。普段は怒ったりしない洋子さんが、きつく叱ったと言います」

   だが、「安倍さんも反対で困り果てていましたが、彼女は激しく抵抗したそうです。結局、店はそのまま続けることになりました」(同関係者)>

   このまま安倍政権の支持率が下がっていくと、嫁姑関係がより拗れ大噴火するというのである。アッキーの発言や生き方が本物かどうか、来年は問われる年になりそうである。彼女は口ばかりではなく、行動で「反原発」を示すときに来ていると思う。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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