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「餃子の王将」カリスマ社長射殺!プロの手口―自動拳銃にサイレンサー

   餃子チェーン「餃子の王将」を展開する「王将フードサービス」の大東隆行社長(72)が京都市山科区の本社前の駐車場で射殺された事件は、明らかにプロの手口だ。しかし、会社にも社長にも黒い噂は見当たらないという。

   大東社長は毎朝、社員のだれよりも早く出社して、本社前を自ら清掃するのが日課だった。この日も午前5時半に自宅を車で出て、10分ほどで駐車場に入ったとみられる。出勤した社員が車の脇に倒れている社長を発見したのが、6時58分だった。

   胸に1か所、左脇腹に2か所の弾創があり、落ちていた薬莢から4発発射されていた。小型の自動拳銃とみられるが、近所の人たちは発射音を聞いておらず、消音器を使った可能性が高い。社長の行動も把握し、待ち伏せして至近距離から発砲したとみられ、計画性がうかがえる。持ち物が奪われた形跡もなかった。会社幹部は「思い当たるトラブルはない。嫌がらせや脅しもありませんでした」と話している。

負債470億円の倒産の危機から会社立て直し

   「王将」は大東社長の義兄が1967年に京都で創業し、大東氏は69年に四条大宮の1号店に入店して、店長をへて2000年に社長に就任した。このとき「王将」は470億円の負債をかかえ倒産の危機にあったが、経営を立て直し04年から10期連続で増収という業績にまで持っていった。今年3月期(2013年)の売り上げは743億円、1日の販売個数は200万個だった。

   しかし、大東社長は「本社は金を産まんやろ」と本社ビルは質素だった。徹底した現場主義で、いまも1号店で餃子を焼く。仕事には厳しい反面、「王将にはハートがある」と説き、社員のひとり一人の名前、顔を覚えているという人情の人で人望もあった。そんな大東社長を殺害すような理由も人物もいないとなると、いったい何なのか。

チェーン急拡大の陰にトラブルなかったか

   司会の羽鳥慎一は「住民は不安ですよね」という。まったく、何とかのひとつ覚え。この男は何かを考えるということがほとんどない。

   長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「餃子なんて安いものじゃないですか。それで470億円の負債を返していくってのは、よっぽどの求心力だとか突出したカリスマ性みたいなものがないとできないですよね」

   飯田泰之(明治大准教授)「一般の人がサイレンサー(消音器)を使うなんて考え難い」

   吉永みち子(作家)「素人ではないですよね。プロの手口。背景・動機があるはず」

   やっぱり話はそこへいく。急成長の有名チェーン店だけに、何らかの摩擦はあったに違いない。個人的な恨みだって、ないとはいいきれまい。捜査の進展に期待しよう。