2024年 4月 25日 (木)

俄然面白くなった「都知事選」細川ひとり勝ち?舛添ダブルスコアで優勢とある調査

猪瀬前知事よりお粗末「殿の佐川急便1億円」金額2倍で説明も二転三転

   何やら早くも細川氏の一人勝ちのようだが、そうではないと真っ向から反対するのは『週刊新潮』である。巻頭の大特集「『環俗陶芸家・脱原発元総理』連合VS.『絶倫政治学者』」で、どっちも大俗物だと批判しているのだ。

   当然ながら、東京には大きな問題が山積していて、脱原発だけを争点にするのはおかしいという声がある。週刊新潮で政治評論家の浅川博忠氏がこう指摘する。<都は少子高齢化対策など喫緊の課題として、「介護施設の整備拡充」「託児所の増設など待機児童問題の改善」の他、「直下型地震への防災対策」「物価の安定や食品の安全など都民生活の防衛」という4本の柱を抱えている。本来ならこうした都民に直結するテーマが争点にならなければならないのに、小泉人気をバックに脱原発のワンイシューを訴える細川さんは的外れと言わざるを得ない>

   これはその通りで、細川陣営でも「脱原発」以外の政策は出さないということはなかろう。

   週刊新潮の批判は、陶芸家としても名高い細川氏の「芸術家としての力量」までまな板に乗せる。美術評論家の藤田一人氏は、彼は基本的にアマチュアで、陶芸家が持つスタイルを持っていないと語る。だが、値札のほうはトップクラスのようである。細川氏が庵を結ぶ湯河原にある某博物館の売店では、「信楽茶碗75万円」の値札が付いているというし、個展を開くとすぐに完売してしまうそうだ。

   最近は襖絵に凝っているようで、このほうも相当な評価を受けていると週刊文春では報じている。正伝永源院(京都市)の襖絵がそれだという。真神仁宏住職がこういっている。<「京都の春夏秋冬を描いていただきました。昨年末に完成した『冬』は、建仁寺や清水寺が雲間から顔をのぞかせている雪景色で、それは精緻なものです。『誰かに描かしてるんちゃうか』と冗談半分に思っていたんですが、サイズが足りない部分を私らの前でササっとうまいことを描いていましたわ(笑) 。暮れにお会いした時は『次の作品は三年ぐらいかかる』と言ってはりました」>

   次の作品とは1300年の歴史を誇る奈良・薬師寺の襖絵のことだそうだ。これで素人というのは無理があるのではないだろうか。

   だが、当然ながら細川氏といえども叩けば埃のでない身体ではない。やはり出てくるのは、総理在任中に出てきた世にいう「佐川急便1億円借り入れ問題」である。週刊新潮によれば、その実態は猪瀬直樹前都知事と全く同じか、むしろ金額は2倍でより悪質だったのだと指摘している。

<発行人の名前も印もない手書きの領収書。この紙切れ1枚で当時、細川氏は事態収拾を図ろうとした。(中略)徳洲会からの5000万円裏金疑惑に揺れた猪瀬前知事が、不自然極まりない借用書で事実を覆い隠そうとした構図とキレイに重なる>(週刊新潮)

   そのとき追及の急先鋒となった深谷隆司元通産相がこう語っている。<「我々は闇献金疑惑として追及しましたが、彼は82年に借りたお金で、すでに返済したと主張した。熊本市の細川邸の山門や土塀の修繕費として2300万円、元麻布のマンション購入に7700万円を使ったと説明しました。しかしマンションは借入前の購入で、細川邸の修繕は、1~2年後。この点を衝くと、彼の答弁は二転三転した。そのうち、佐川から貰った領収書の一部の控えが本社に残っていたと言い出した。それで示したのが、問題の領収書でした。ご覧の通り、インチキな代物です。しかも1000万円分しかないという。お粗末ぶりは猪瀬さんと一緒でした」>

   それで嫌気がさしたか、すぐに総理の座を放り出してしまったのである。在任わずか9か月。こうしたところも気になるところではある。細川氏の資産は5~6億円あるといわれるそうだが、すぐに動かせるまとまった現金がないと、彼の知人もいっている。今回の選挙資金はどうするのだろう。

   週刊新潮はまた、かつて『細川の女』と噂された博多屈指のクラブの元ママに「殿のせいで1億円も損したわ」といわせている。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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