無人車と東武電車衝突!パーキングブレーキ甘く、離れたすきにズルズル踏切侵入
通勤・通学ラッシュの29日(2014年1月)朝、東武東上線の踏み切りに進入した無人の軽乗用車に電車が衝突した。乗客にはケガはなかったが、一部区間で運転を見合わせたため、5時間にわたって利用客9万5000人に影響を与えた。なぜ無人の軽乗用車が走りだしたのか。
作動ランプ点いていても走りだすオートマチック車
事故のあったのは東武東上線・上福岡駅と新河岸駅間にある踏み切りだった。衝突の瞬間の映像を見ると、白い軽乗用車が運転手が降りた直後にゆっくり動きだし、踏み切りの中へ進入したところへ電車が衝突した。
警察の調べによると、軽乗用車を運転していたのは41歳の女性で、踏切り手前で車を止め、5メートルほど離れた郵便ポストに手紙を入れるために車から離れたという。女性は「パーキングブレーキを踏んだつもりだったが、踏んだのが甘かったのかもしれない」と話している。
オートマチック車はパーキングブレーキを踏み、ブレーキ作動中のランプが点灯していても、踏み込みが甘いと動き出す場合があるという。大竹真レポーターが自動車教習所で実際に実験してみた。パーキングブレーキを軽く踏み、パーキングブレーキのランプが点灯しているのを確認し、ブレーキペダルから足を外すと車がゆっくり走り出した。
女性運転手に「過失往来危険罪(30万円以下の罰金)」と「損害賠償」
女性がオートマチック車の特性まで知っていたどうかは分からないが、司会の加藤浩次がまず怒ったのは「パーキングブレーキというか、ギアをパーキングに入れておけばこうはならなかった」ということだった。
キャスターのテリー伊藤「ひどいのは、踏み切りの前で車から出ちゃったこと。それが一番ダメ。この踏み切りはこの人だけじゃなくて、いろんな人が車を止めて郵便ポストに投函しているのを近所の人が目撃しているんです。ポストを撤去しなきゃダメですよ」
では、9万人以上の利用客に迷惑をかけたこの女性の責任はどうなるのか。弁護士の本村健太郎は「刑事事件としては過失往来危険罪(30万円以下の罰金)にあたり、民事では東武鉄道から損害賠償を請求される可能性があります」という。