2024年 4月 20日 (土)

『アンネの日記』犯人ネトウヨ?日本版ネオナチ党首が推測「仲間にはいない。ヒトラー生誕125周年が狙いか」

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葛西紀明「部長昇進」で給料アップ!会社に机ないけど年収1000~1100万円

   ソチ五輪が終わってメダリストが帰ってきたが、なかでも注目されているのが史上最多となる7大会連続出場の末、ついに銀メダルに手が届いたスキージャンプの葛西紀明(41)だろう。凱旋帰国した葛西は2月21日(2014年)、勤務する住宅メーカー「土屋ホーム」(札幌市)の報告会に出席した。彼は所属していた地崎工業、マイカルと立て続けにスキー部が廃部になり、01年11月から「土屋ホーム」に勤務していると『週刊新潮』が書いている。

   広報担当者によれば、社員約400人のうちスキー部員は4人だけ。彼の所属は社長室だが、1年中大会や合宿があるので彼の机はないそうだ。「葛西には職務上の役職はありませんが、給料面でいえば、現在、次長・課長級の待遇になっています」(広報担当者)

   それが今回のメダルのおかげで、部長級に格上げされるそうだ。すると年収が一気に300万円以上もアップすることになり、全年収は1000万円から1100万円ぐらいになるという。スポーツ紙記者がこういう。<「葛西は、平昌五輪でも十分に金メダルを狙えます。ただ、現在、独身のため、次は結婚して奥さんと子どもを連れて行きたいと口にしている」>

   中国やロシア、韓国では、五輪でメダルを獲ると一生安穏に暮らせると聞く。日本ではこの程度だが、彼の名は五輪が続く限り伝えられていくはずである。

ナチズムやネオナチ思想の傾倒者!ホロコーストを否定したい?

   次も『週刊新潮』の記事。発行部数3100万部以上、世界的ベストセラー『アンネの日記』が何者かに目の敵にされ、東京都内5区3市の38図書館で、昨年から今年にかけて少なくとも300冊以上が破られる被害にあっている。いったい犯行の動機と目的は何か。週刊新潮はこう推理している。

<「やはり、ナチズムやネオナチの思想に傾倒している者の犯行だと思います」
   こう犯人像を語るのは上智大学名誉教授の福島章氏だ。(略)
欧米にはナチズムやネオナチの思想を信奉する団体は少なくないが、日本にも同様の団体がある。それは日本版ネオナチの国家社会主義日本労働者党だ。党員20人を率いる山田一成代表に犯人の心当たりを聞くと、「私の仲間や周辺でやったという話は全く聞いてません。ただ、私が考える犯人像があります。今年はヒトラー生誕125周年にあたり、それに向けて実行したのかもしれません。ユダヤ人が『アンネの日記』をホロコーストの悲劇の象徴のように扱っているの嫌い、排除したいと考える思想の持ち主ではないでしょうか」>

   週刊新潮は<手口の稚拙さを考えると、『ネット右翼』を自認する若者の線も捨てきれない>としているが、馬鹿なことをする人間がいるものである。これも「右傾化する日本」を象徴する出来事の一つなのであろう。

佐村河内守ゴーストライター手記「彼がやりたかったのはゲーム音楽でのヒット」

   『週刊文春』は飽きずに佐村河内守氏の話をやっている。今号ではゴーストライターだった新垣隆氏の独占手記だ。新味はないがいくつか紹介してみよう。まずは彼が全聾者と偽っていたこと。<彼は「お詫び」で三年前から耳が聞こえるようになったと書いていましたが、十八年間、ずっと聞こえていたのだと思います。私が作った曲のテープを彼が聴くという関係がずっと続いていたからです>

   打ち合わせは電話でやったこともあるというのだから呆れる。佐村河内氏の音楽の原点はゲームだともいう。<彼との仕事は「ゲーム音楽」へ移っていくのですが、それこそが彼がやりたい音楽の『原点』だったと思うようになりました。彼は私に、すぎやまこういちさんが作曲した「ドラゴンクエスト」のテーマソングのようなものを求めていたのです。実際、当時の彼の留守番電話のBGMは「ドラクエ」の音楽でした>

   クラシック音楽ではなくゲーム音楽でひとヤマ当てようとしていたのだろう。そのためには彼自身の『物語』が必要だった。<彼は、九十九年四月の「鬼武者」の制作発表を境に「全聾宣言」をするのですが、その制作発表の日、どこから連れて来たのか、黒服のホストのような男を何人も侍らせていました。演奏家の方々もポカンとしていました。彼はそうやって『権威付け』をする人間なのか、と思いました。

   九十六年に最初に会ったときは、彼はサングラスもかけておらず、黒ずくめの衣装でもありませんでした。もちろん、杖もついていませんでした。「全聾の天才作曲家」という物語を強固にするために、この頃から自分の風貌も『権威付け』に利用していったのです>

   だが、佐村河内氏のゴーストライターであることを告白してからは、彼への批判の声もあるようだ。<今回、私が一方的に彼との関係を明らかにしたことに批判の声があることも承知しています。私は「共犯者」としての罪を免れる気は毛頭ありません。ただ、自分には曲を聴いていただいた方々に真実を伝える義務があると信じたのです>

   2月15日に新垣氏は大学に辞表を書留で郵送したという。佐村河内氏は未だに記者会見を開く様子はない。

小保方晴子「万能細胞」で週刊誌も捏造疑惑派「現代」「新潮」と擁護派「ポスト」

   普通の細胞を酸性液に漬けるだけでどんな臓器にもできる万能細胞が生まれるという「世紀の大発見」は、小保方晴子さんがカワイイこともあってメディアが飛びつき、世界的な話題になり、彼女が着ていた割烹着の売れ行きまでが伸びたという。科学誌『ネイチャー』に掲載され、世界から賞賛を浴びたが、ネットでは早くから、実験条件が異なるにもかかわらず酷似した画像が出ている「画像使い回し疑惑」が指摘され、捏造ではないかという噂まで出て大騒ぎになっていた。

   先週、週刊文春がいち早く取り上げ、今週は『週刊現代』『週刊ポスト』、それに週刊新潮がやっているが、週刊現代と週刊新潮は「懐疑的」で、週刊ポストは小保方さんに代わって「反論」をしているのが興味深い。それぞれのタイトルは「小保方晴子さんにかけられた『疑惑』」(週刊現代)、「小保方『STAP細胞』を潰せ!『捏造疑惑』噴出で得する人々」(週刊ポスト)、「『小保方博士』が着せられた『灰色割烹着』」(週刊新潮)だが、週刊新潮が断然うまい。

   まずは『懐疑的』な週刊現代から。<素人目に疑問なのは、学会では論文を「間違えました、直します」と言って許されるのかという点だろう>

   そこでカリフォルニア大学デーヴィス校医学部で再生医療の研究に携わる、ポール・ノフラー准教授に聞いている。<「論文に、誤植などの小さな間違いは比較的よくあります。しかし画像の混同といった手違いは大問題であり、過去には論文撤回の理由になったこともある。本当に全体の結果に影響しないか精査しないといけません」>

   さらに週刊現代は小保方さんらが公開すべきデータを正しく公開していないと追及する。<ネイチャーに小保方論文のような分子生物学系の論文を投稿する際は、「実験に使った遺伝子の情報を公開の遺伝子情報データベースに登録する」という規定があるという。

   だが今回の小保方論文は正確なデータの公開が行われないまま掲載されてしまった。これでは研究成果が真実なのか、第三者が検証できないとケンブリッジ大学シルヴァ博士は厳しく批判する。

「データの届け出を行っていないことは最大の問題です。そのデータがあってこそ、世界中の科学者が論文の主張を確認できるのです。この手違いひとつをとっても、論文は発表されるべきではなかったと思います」

   そして人々の疑念を一層深めているのが、発表から1か月近く経ったいまもなお、世界中のどの研究所でも再現実験(追試)が成功していないことだ。

   前出のノフラー准教授も、STAP細胞の発見のニュースを聞いて期待に胸を躍らせ、自ら追試を試みたという。だが、結果は失敗。ならばと自らのHPで世界の研究者に追試の成果を書き込んでくれるよう呼びかけたが、集まったのは期待に反して「失敗」の報告ばかりだった>

   ノフラー准教授はこうもいっている。<「もしSTAPが作成されたことが確かなら――私はそう願っていますが――ほとんどの研究室では再現できないような、非常に難しいテクニックだということでしょう。私は小保方さんたちが、STAP細胞を作る『手順(プロトコル)』に特化した、新しい論文を出すことを期待します」>

   理研もHPのトップに誇らしげに掲げていた小保方さんとSTAP細胞に関する記述を削除したという。<いずれにしても、ことここに至っては、疑念を払拭する道は限られている。形勢逆転のためには、ミスの経緯を明かし、必要なデータを公表する、小保方さん自身の言葉や理研の誠実な説明が必要だろう>(週刊現代)

   お次はやはり「?」をつけている週刊新潮の記事。ほぼ週刊現代と同じような論旨である。<IPS細胞は遺伝子操作を人為的に行うため、改良が進んでいるとはいえ、なおがん化の懸念が完全に払拭されたわけではない。それに対し、STAP細胞は自然の状態のものなので、よりリスクが低い>から「iPS細胞越え」などとのっけからメディアがお祭り騒ぎになったとする。

   最大の疑念は、週刊現代にもあるように、STAP細胞の「追試」がどこもできていないことだ。では、STAP細胞は小保方さんにしか作成できない特殊な産物なのか。この疑念に対し、彼女の共同研究者・若山照彦山梨大教授が反論している。

<「確かに、私も昨年、山梨大に引っ越してからは、一度も再現できていません。しかし、水が微妙に変わるだけでも再現を難しくする要因となる。私が理研にいた時には、彼女の協力のもと、作製できているのを確認していますから、全く心配していません。しかもまだ発表から1か月しか経っていないんですよ。そもそも、今回の我々のミスは簡単な技術と強調しすぎたことです。実際には、酸性溶液で細胞を『半殺し』状態にする際、酸性処理が強すぎると、細胞は死んでしまうし、弱すぎると、必要なストレスがかからない。これを最適な加減で維持するには、小保方さんなりのコツがあるのです。他でなかなか再現されないのは、この習得の難しい手技が文字化できないためです」>

   週刊新潮らしく、<割烹着ドクターだけに、論文には『隠されたレシピ』があるのかもしれない>と書いている。iPS細胞による再生医療を研究する外科医はこういっている。

<「そもそもSTAP細胞は生後1週間~10日という偏ったマウスの細胞でしか作成できていない。それに比べ、iPSはすでに人間の網膜での臨床研究が昨年スタートし、今後、治験を経て、早ければ5~10年で医療現場で実用化されます。現時点で同じ土俵にあげたこと自体がおかしいのです」>

   この2本を読むと何やらハテナマークがつく研究のように見えるが、週刊ポストはそんなことはないと猛然と反論している。小保方さんの論文に向けられた疑惑は4つあるとし、ただし、それらを冷静に分析していくと、少なくとも現段階では、『STAP細胞の発見が捏造』という批判は、完全な的外れであることがわかると書いている。

「再生医療支援」1100億円めぐり足の引っ張り合い!「小娘に持っていかれてたまるか」

   週刊ポストはとにかく現段階でほぼ確定しているのは補足論文に画像の掲載ミスがあったということだけだから、調査中だという理研やネイチャーの報告が待たれるが、どの疑惑も<大勢に影響なしといえそうなのである>としている。

   また、これだけの騒動に発展した背景には、一定の「アンチ小保方勢力」の存在が見え隠れするというのだ。再生医療の分野には、出身学部を異にするグループが存在する。大きく分けると「医学部出身の研究者」と「それ以外(理学部、農学部、工学部出身など)」だ。ある医療関係者がこう話す。

<「医学部出身者の中には、遺伝子や細胞の分野とはいえ、人体を扱う医療分野で医学部出身者以外が実績を上げることを面白くないと感じている人は少なくない」>

   ちなみに、小保方さんは早稲田大学理学部出身で、若山教授は茨城大農学部出身だそうだ。<しかもこのところ医学部出身のグループは肩身の狭い思いをしている。昨年から医薬業界を揺るがせている、いわゆる「ノバルティス問題」である。

   世界有数の製薬会社「ノバルティスファーマ」(以下、ノバルティス)が販売していた降圧剤は、複数の大学医学部の論文結果を用いて「脳卒中や狭心症にも効果がある」と謳っていたのだが、それが虚偽だった。ノバルティスに都合のいい研究結果をデッチ上げた研究室には、ノバルティスから累計11億円あまりの金銭的支援が流れ込んでいた>

   この件にはとうとう東京地検が薬事法違反の疑いがあると動き出し、大がかりな事件へと発展する可能性が大である。

   私の友人の医者がいっていたのだが、万能細胞が実用化されたら莫大な市場になり、日本は再生医療先進国として力を持ち、一大産業に育つ可能性が高いと、医療関係者の間では大変期待が高いそうである。当然ながら、そこには考えられないほどのカネが動くことも間違いない。週刊ポストによれば、政府は2013年度から10年間で、再生医療に対し約1100億円もの支援を決めている。今、この支援金をめぐって研究機関で争奪戦が行われているという。

<「早速、14年度、iPS細胞研究に政府から150億円の支援が下りることが決まっています。
   そのほとんどは山中伸弥教授のいる京大の研究所に払われる。再生医療で結果を出せば、莫大な研究費が入るわけです。もし、STAP細胞が認められれば、理研や小保方さんグループに大量の研究費が投入されることになり、その分他の研究機関に回らなくなる。それを阻止する動きがあってもおかしくない」(医療関係者)>(週刊ポスト)

   世紀の大発見か捏造か。小保方さんの愛くるしい笑顔を見ていると捏造などとは思えないが、早く黒白をつけてほしいものである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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