ケネディ大使テレビ初インタビュー「父は好奇心旺盛で、私もその血を受け継いでいます」

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   キャロライン・ケネディ駐日米大使の日本でのテレビ初インタビューである。大使は終始爽やかな笑顔だった。日米関係のギクシャクについても、大使はさらりと「最も素晴らしい時期に就任したと思います。魅力的で重要な時期」とかわし、安倍首相を「日本経済を再び活性化させた、安定した強い指導者です。パートナーとしてぶれることがない」と評価した。

安倍首相には注文「地域の行動を危うくするのは建設的ではありません」

   オバマ政権が安倍の靖国神社参拝を「失望した」と批判したことについて、国谷裕子キャスターは「なぜ米政府が靖国問題に声をあげる必要があったのでしょうか」と聞いた。

   ケネディ大使「日米はともに取り組むべき任務があります。それを困難にするものに失望したというわれわれの立場を明確にしたわけです。(歴史認識で)地域の行動を危うくするのは建設的ではありません」

   首相の一連の発言には、日米双方の政界・メディアから「第2次大戦以来の歴史解釈を変更するものだ」「国内問題に干渉するな」などさまざまな見解が出ている。大使はこれに「意見が違うときは言います。これからもそうするつもりです。全体の関係を見ないといけないと思います。日米の関係が強固で前向きだから、地域の安定と平和をもたらしているのですから…」と語る。

   日韓関係もその延長上にとらえているようだ。米議会では4日(2014年3月)、ラッセル国務次官補が「日韓関係は早急に緩和させるべきだ。両国は歴史問題に足を引っ張られているときではない。慎重さと自制を示すべきだ」と発言している。大使はこれに、「日韓両国はアジアでもっとも緊密なアメリカの同盟国です。友好にはさまざまな側面があるはずで、日韓の国民は政治以外の交流で相違を乗り越えていくだろうと見ています。3か国が良好な関係を保つことはアメリカの国益に沿うことなのです」という。

   中国関係についても、「強力な日米関係は米の国益にかなっています。地域全体の経済、平和、安定の土台で、日本にも中国にもメリットであり、われわれが目指しているものを妨げる事態は回避しなければならなりません」と語った。

沖縄基地問題「負担軽減に取り組みますが、同盟関係を強化しながらという難しい作業」

   大使は昨年11月(2013年)に着任したあと、東北の被災地、長崎、沖縄に精力的に足を運び、沖縄では普天間基地の辺野古移設に反対する稲嶺進・名護市長にも会った。「市長の情熱には感銘を受けた」という。

   ケネディ大使「沖縄を訪問できたのは幸運でした。知識は持っていましたが、直に理解することは重要です。沖縄の人々は子供たちのためによりよい未来を求めていると感じました。現地の負担軽減に取り組みますが、同盟関係を強化しながらという難しい作業になるでしょう」

   ケネディ家のスピリットにも触れた。「言葉と人の思いが力を持っていると信じています。アメリカには『民主主義の最高機関は市民だ』という言葉があります。父(故ケネディ大統領)は好奇心旺盛だったと母から聞きました。私もその血を受け継いでいると自信を持っています」

   最後に、「父は太平洋戦線にいましたが、その後の両国関係は驚くほど進化しました。私や子ども、孫のために『これを生かしていきたい。友情は大切。相手を学ぶことが重要です」といった。国谷は「難しい状況のときこそ対話が重要と繰り返し強調していたのが印象的でした」と結んだ。

   大使就任を「素晴らしい時期」といったのは、おそらく正しい。新しい仕事は困難なときほど結果が出せるものだ。とりあえずはオバマ大統領の訪日がある。TPP、沖縄、中韓、憲法解釈変更、歴史認識とテーマは山積だ。大使が何を伝えるか。それも見たい。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2014年3月6日放送「日米関係はどこへ~ケネディ駐日大使に聞く~」)

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