説得力欠く小保方反論、なぜか実験マウス解析しない理研…どちらも科学者失格!

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   「STAP細胞」の渦中の人、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが9日(2014年4月)に会見して、「STAP細胞はあります」「不正ではない」と理研の調査結果に反論した。しかし、新たなデータの提示はなく、むしろ科学者としての未熟さが浮かび上がり、さらなる疑惑が出ている。

   英科学誌「ネイチャー」に出した論文は小保方氏ら14人が執筆した。iPS細胞より簡単な手順で万能細胞ができたという報告は「世紀の大発見」とされたが、論文通りにやっても再現ができない。画像や記述にも不備がみつかり、理研の調査委は「改ざん」「ねつ造」など研究不正行為があったと判定した。

   小保方氏の会見はこれに対する反論だったが、NHKは20人の科学者にどう受け止めたかを聞いた。答えはきびしい。「違和感がある」「科学の世界の常識にはずれる」「許されないことをやった」とひはんする。

「成功してるなら200回以上も実験しないのが普通の研究者」

   「ねつ造」とされた画像は小保方氏の博士論文に使われたものと酷似していた。「単なる取り違えで、正しい画像があり、ノートにも記載している」と話したが、実はノートには日付もなく記載も断片的で、どの実験の結果かも確認できなかった。小保方氏も「自分には十分だったが、第三者のトレースには不十分だった」と認めた。ノートはだれが見てもわかるように書き、時に研究者を守るものだ。これができていなかった。

   これには、「客観的データを欠く仮説はだたの妄想」「第三者が追跡できないものは科学じゃない」、さらには「なぜノートを公に提示しないのか」と不信の声もあった。

   「改ざん」とされた画像はSTAP細胞の存在を示す遺伝子の痕跡を示すものだったが、小保方氏は「見やすいように」と画像の切り貼りをやった。これも科学者としては非常識すぎた。会見で「結果自体は変わらないのでやった。それ以上の科学的考察に影響するとは考えておりませんでした」と弁明した。

   批判は容赦ない。「注釈のない切り貼りは同じものとはみなされない」「ミスリードを誘導すると疑われても仕方がない」「結果さえ出れば、プロセスは間違ってもいいことになる。おかしいでしょ」

   北澤宏一・都市大学学長は「学生がよくやることです。実験データにバラツキが出ると、仮説に近い、都合のいいデータだけを拾ってしまう。やってはいけないことだと教えます。(小保方氏は)学生時代にきちんと教えられなかったのではないでしょうか」と話す。だから、STAP細胞そのものについても「論文が科学的でないことがわかった以上、仮説の段階に戻ってしまった」という。

   小保方氏は「STAP細胞を200回以上作った」「インディペンデント(第三者)が再現している」と語ったが、これも疑念を深めている。マウスから細胞を取り出して、STAPを作るのに1か月はかかる。「普通の研究者なら200回もやらない。時間のムダ」「科学的根拠が不明」。第三者の名前も明かさなかった。これも「なぜ?」という疑念につながる。

理研内で「キメラマウス」生きて飼われているはず

   理研にも「なぜ?」がある。理研には小保方氏が手がけたSTAP幹細胞「テラトーマ」という組織サンプルが保存されており、「キメラマウス」は生きて飼われている。これらを次世代シークエンサーで分析すれば、2週間でマウスのDNAとの照合ができるはずだという。真偽を確かめる大きな手がかりだ。

   DNA分析の第一人者、菅野純夫・東大大学院教授は「あるのかないのか。ある種のデータは取れる」という。だが、理研はSTAP再現のための1年がかりの実験は決めたが、なぜか残資料の解析はしない方針だという。

   北澤学長は「理研は両方やる必要があります」という。また、「再発を防ぐシステムを理研が作ればいい。世界もねつ造に悩んでるんですから」と語る。

   それにしても、会見での小保方氏は野心や悪意とは無縁に見えた。よほどちやほやと育てられてしまったのか。タレントのテリー伊藤が日本テレビ系「朝ズバッ!」のワイドショー「スッキリ!!」で「アップに堪えるね」と不謹慎なことをいっていたのが、わかるような気がする。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2014年4月10日放送「STAP細胞はあるのか~検証 小保方会見~」)

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