2024年 4月 18日 (木)

<極悪がんぼ>(フジテレビ系)
「月9」ガラリ変わった新路線いいねえ…ワルばっかり出てくる痛快!尾野真千子どこまで勝負できるか

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   「喧嘩上等」(氣志團による主題歌)! 月9上等! カネが敵のウラ社会を扱ったドラマとしては、「ナニワ金融道」(1996年~2005年まで中居正広主演で断続的に放送)以来の痛快作だ。キャストも豪華絢爛、極悪続々。あの竹内力も出てるぞ。極悪っちゅうたら竹内力でもう決まりやろがいっ。

   って、なんで広島弁かと思ったら、原作コミックの作者が「カバチタレ!」の田島隆なのね。なんだかヤクザといえば広島とセットになっちゃってるみたいで、広島の人たちは迷惑してるかもしれないけど、たまたま田島さんが面白いのを書いちゃうせいだと思って、ちょっと我慢してね。ちなみに「がんぼ」って広島弁で「乱暴者」「やんちゃ」という意味なんだって。

地名・人名がこれまたエグい!「金暮県」のスナックママ「真矢樫」、金融業の「巻上」「亀津井」…

   舞台は、海に面した地方都市、金暮(かねくれ)県金暮市。もちろん広島がモデルだ。さびれた商店街を真っ赤なスポーツカーで疾走するワル二人組(三浦友和と竹内力)の登場が鮮烈だ。思わず「これが月9?」と目を疑う。三浦友和が竹内力に負けない悪役ぶりなのが頼もしい。

   「ナニワ金融道」同様、地名・人名がエグい。主演の神崎薫(尾野真千子)、ちょい二枚目の冬月啓(ふゆつき・ひらく=椎名桔平)、悪徳警官の伊集院保(オダギリジョー)あたりはいいとして、スナック「まやかし」ママの真矢樫キリコ(仲里依紗)や金融業の巻上輝男(まきあげ・てるお=宇梶剛士)、抜道卓巳(ぬけみち・たくみ=板尾創路)、豊臣嫌太郎(とよとみ・いやたろう=宮藤官九郎)、怒突工事(どつき・こうじ=中野英雄)、亀津井太郎(がめつい・たろう=勝村政信)などなど。

   フジの月9と言えば、ほぼラブストーリー路線だった。視聴率もしばらく低迷気味だけど、ガラリと変えたこの強烈路線で起死回生なるか。芸達者な役者たちがパワー全開にして、これでもか、これでもかとばかりアクの強い演技を繰り広げる中で、主演の尾野真千子がどこまで受けて立てるかが勝負といったところか。

   なお、ワルどもの元締役で小林薫が出ているのが懐かしい。「金融道」で中居くんの兄貴分だったチンピラが「その後こうなりました」みたいな感じだ。宮藤官九郎が俳優として軽い脇役で出ているのも贅沢といえば贅沢だなあ。

   当然、ドラマ中にはカード偽造、偽装結婚、高利、恐喝などの犯罪行為や騙しの手口が出てくる。最後に「これはドラマです。法律に触れることがたくさん出てきますが、本当にやったら捕まります。また被害にあわないようお気を付け下さい」と板尾創路が言うが、彼が言うとかえってうさんくさい。(月曜よる9時)

(カモノ・ハシ)

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