2024年 3月 29日 (金)

奨学金が返せない!卒業しても就活ままならず滞納33万人―カード発行やローン組めず

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   この春に大学に進学し奨学金を受け取り始めている学生もいるが、一方で返済が滞るケースが急増している。返済は基本的に卒業後から始まるが、就職ができなかったり、非正規の就職だったりして、払えない人が「日本学生支援機構」だけで33万人もいる。

   Aさん(25歳)は奨学金を借りて国立大学を卒業した。借りた奨学金は552万円、利息を合わせると返済額は742万8463円になる。月々2万6000円が2032年までの18年間続く。Aさんのいまの仕事は1年契約の非正規雇用で、収入は月20万円。交通費や家賃などで17万円が出て行き、貯金はわずかに1万628円しかない。この中で奨学金返済の2万6000円は厳しい。

「42~43歳まで払えるのかと思ってしまいますね。高校卒業で働いていたらこの負担はなかったし、でも大学出たから今の職に出合えたと思うと、悩ましいです」

   やっと大学を卒業したのに、高卒にしとけばよかったかもなんて考えさせる実態は、本来の奨学金の意味を大きく外れている。

対策は「返済猶予の10年先延ばし」「半額払いで返済期間延長」

   ゲストの室井佑月(作家)は怒る。「利子が高すぎます。支援機構なら利息を抑えて組織もコンパクトにしなかったら、何のための支援か分からなくなってしまいますよ。もう一つ、企業はお金を社員にもっと支払うべきです」

   いや、支援機構の金利は2013年度で見れば、0・02%~1%前後と民間の教育ローンなどと比べたら極めて低いのだ。ゲストのコメントとはいえ「利子が高すぎます」と説明もなく言い切るのは乱暴ではないだろうか。

   しかし、なんとかしなければならない。山田大樹アナが伝える。「機構側の救済策としては、返済の猶予で10年間先延ばしできます。また、減額返還で半額支払いになりますが、返済期間が長くなります。3か月以上滞納すると信用情報に傷が付き、カードの発行や住宅ローンができなくなる可能性もあります」

(磯G)

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