J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

『蟹江敬三お別れ会』おどろいちゃったと渡辺謙「ウソだよって、ひょっこり顔出してよ」

   この3月(2914年)、胃がんのため69歳で亡くなった俳優の蟹江敬三さんのお別れの会が、きのう13日(2014年5月)に都内でおこなわれた。水谷豊、前田敦子、江口洋介、 香川照之、渡辺えり、草彅剛から、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で共演した能年玲奈、有村架純ら若手まで約700人が参列した。

   役者の道を選んだ長男の蟹江一平さん(37)が喪主をつとめたが、「最後に言いたいことがある。共演をさせてくれませんでしたね。今の私なら、あなたの前で動じることなく、むしろあなたを潰すつもりで、あなたを焦らせることができたかもしれない。蟹江先輩、覚悟はもっておりました」

名取裕子「まなざしや笑顔や短い一言にたくさんの思いのあふれる優しい人」

   共演した人たちの言葉――

名取裕子(56)「仕事場ではホントに寡黙な人でしたね。でも、言葉以上にそのまなざしや笑顔や短い一言にたくさんの思いのあふれる優しい人でした」
松下由樹(45)「一番好きな俳優」

   20年以上の付き合いになる渡辺謙(54)は3分近かった。

「蟹さん、おどろいちゃった。具合悪いなんて何にも聞いてなかったし、『あまちゃん』では気持ち良さそうに、いい加減なじいちゃんやってたし、知らせを聞いた時はしばらく呆然としてました」
「蟹さんとは、ボクが病気して戻ってからの方がご一緒させてもらった時間が長かったです。お互いの近況や家族のことを話すようになりました。一平が青年座へ入るときも、蟹さんけっこう悩んでたよね。ボクがからかい半分に『いいんじゃない。親父の背中がステキに見えるなんてなかなかないよ』って軽口をたたいたら、なんだかわけのわからない笑顔で返してきました。私の倅が『やるかもしれないよ』といったときも、得意の笑顔が返ってき ました」
「蟹さん、画面でも現場でも、いつも気になる存在でした。温かく厳しく、本当にかわいがってもらいました。もっと目やにと鼻水とよだれとぐずぐずの蟹さん見ていたかった。いまでも、あまちゃんのじいちゃんみたいに、『あれはウソだったんだぜ』って、ひょっこり顔を出しそうな気がしてます。顔出して、メークしてる隣でにっこり笑ってよ、待ってるから」

長男・一平に残した言葉「お前はいつもへらへらしてるんだから、へらへらし続けろ」

   キャスターのテリー伊藤は「言葉を聞かせてもらって、蟹江さん、ホントに愛されていたんだなと思いましたね。蟹江さんも喜んでるんじゃないですかね」とい う。

   西村綾子レポーター「いろいろ取材してますが、きのうのように、本当にポロポロ涙を流しながらというのは初めてでした。本当にみなさんが『好きな人だった』と」

   司会の加藤浩次「一平さんには(病気を)伝えてあったんですよね」

   西村「お前はいつもへらへらしてるんだから、へらへらし続けろと」

   大沢あかね(タレント)「亡くなる直前まで仕事をし続けたなんてすごいと思います」

   宮崎哲哉(評論家)「印象に残っているのは、70年代、80年代の映画ですね。ドロップアウトして、追い詰められる人間はこの人しかできないような」