「長崎被爆」最新画像処理で浮かび上がった7万3000の死!いま伝えておかないと…番組の心意気に拍手
<報道特集 長崎原爆>(TBS系)

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   世間がおざなりの報道しかしない中、この番組はきちんと原爆の日を取り上げる。『悪魔の火球』つまり、原子爆弾が落された時、当時16歳で郵便配達をしていた谷口さん(85)は背中に大火傷を負った。今でも日に1回背中に薬を塗らないといけない。7万3000人の市民がキノコ雲の下で死んだのだが、谷口さんはトンネル工場まで歩いて逃げて辛うじて助かった。今、小学校で被爆体験を語っている。彼の言葉の締め括りは「核と人類は共存できない」である。
   技術の進歩に伴って、原爆映像がフィルムでアメリカに残っているのを、今日的に画像処理をすると、新しいものが見えてきた。そもそも、フィルム映像は今のハイビジョンを越える4Kに相当する画素数があるので、長崎の街の原爆前と原爆後の違いが鮮明に見えるようになってきたのである。技術の進歩は70年前を描き出す。
   一時期筆者は8月のこの時期になると、怒涛のように放映される原爆ものテレビドキュメンタリーに嫌気がさし、見ないようにしていた。原爆は絶対悪には違いないが、ゴリゴリに固まった左翼の手先として扱われる原爆報道が、本当の悲惨さからかえって目を背けさせていると不愉快だったからだ。しかし、たった3年前の東日本大震災でさえ、もう人々の頭の中から消えはじめている今日では、今、生存者から聞かないと、70年も前の悲劇は日本人の心の中からも消し飛びかねない。教育が駄目だから。当番組の健闘に拍手。(放送2014年8月9日17時30分~)

(黄蘭)

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