意地見せたフジ「御巣鷹山JAL墜落」絶望の32分と奇跡の生存…息つかせぬ2時間半お見事!
<8・12 日航機墜落・30回目の夏>(フジテレビ系)

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   フジテレビは必死なのだ。29年前の生存者救出のスクープ映像の矜持にかけても、この番組は作りたかったのだ。当時、報道特番でキャスターをしていた露木茂が若い!事故の時の実際の映像、今のインタビューやCGなど、加えて機内や家庭のドラマ部分の3者が、実にうまく編集されていて、2時間半を息もつかせずに見せた。
   ディテールを書けない紙幅なので、特に優れていた部分のみ触れる。3回の爆発音の後からの絶望的な32分間を完全追跡し、聞き取りにくいコックピット内のやり取りを細かく分析したこと。デンバーの音響解析技術の力を借りて、爆発音の出所を突き止めたこと。520(死者数)通りのドラマがある中、生存者・吉崎母子の苦闘、子煩悩だった谷口の遺書、自衛隊空挺団や上野村消防団の困難を極めた捜索などの、ドラマ再現部分のリアリティの見事さ。
   映画で才能を発揮している監督の当摩寿史がドラマ部分の演出をしているのだが、再現ドラマにありがちな大仰な描き方はせず、まるで当時の実際映像かと見紛うくすんだ色調と、感心したのは、空港でキャンセル待ちの夫と待ち合わせる場面で、画面を横切る(スチュワーデス)CA嬢の帽子が高い筒のようなファッションで、その時代を髣髴とさせたのである。空挺団員が生存者を抱いて1本のロープでヘリに吊り上げられる時、彼は「涙が溢れそうになった」と語ったが、現在は初老の彼の言葉に見ていた筆者も涙があふれた。(放送2014年8月12日18時30分~)

(黄蘭)

採点:2.5
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