あをによし奈良の都の「名ホテル」設計・建築、職人、泊り客…すべて一流の雅!美の解説 番組が届けた上質の時間
<美の巨人たち 奈良ホテル>(テレビ東京系)

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   関西の迎賓館と呼ばれる奈良ホテル。東京駅を作った有名な建築家・辰野金吾が設計し、飛鳥山という古都のロケーションを考えて、木造の和洋折衷で雅な建築物として長年大切にされてきたホテルである。かつてキラ星のごとく有名人が泊まった。アインシュタイン博士、彼はピアノを弾いている写真を残している。喜劇王のチャップリン、ヘレン・ケラー女史、O・ヘップバーンなどなど。
   暖炉の周りを取り囲むような朱色の鳥居、2階から下る階段についた手すりは檜の1枚板で匠が削ったもの。豪壮な正面玄関の左右に広がる桃山御殿風の屋根、「あをによし」奈良の都に相応しい佇まいである。100年以上の歴史を持つが全く古めかしさは感じない。
   筆者は3年前の3月11日、偶々このホテルに泊まっていた。昔から見学したかったお水取りの当日で極寒の日だった。東日本大震災が起きたその日で、ちょうど奈良ホテルにチェックインする少し前に大震災は起きた。後に知ったのは、当時の東京電力社長も泊まっていて、表向きは仕事ということであったが、嘘はばれた。
   建築家の辰野金吾は明治40年に鉄道院からの依頼を受けてこのホテル建築を引き受けたそうだが、レンガを使った東京駅とは違い、奈良ホテルでは、より和風を押し出している。白木を嫌う進駐軍の命令で、戦後接収されていた時代に外の欄干などが朱色に塗られたことは初耳だった。歴史を秘めたホテルの、誠に貴重な美の解説だ。(放送2014年8月23日22時~)

(黄蘭)

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