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粘りの錦織圭を支えた「リハビリメニュー」タンパク質より炭水化物と野菜

   テニス全米オープンで準優勝した錦織圭選手をよく知る人たちが驚いたのは、驚異的な体力と回復力だった。フルセットを2度、4セットを1度、そのつどけろりとして試合に臨んでいた。錦織自身も「体力面でどれだけ作れば決勝に行 けるかと思っていたのが、こうして実現できた。自信になる」と語っている。実はそこには「リハビリメニュー」というのがあった。

森永製菓の管理栄養士・細野恵美さんがアドバイス

   カギを握っていたは森永製菓の管理栄養士の細野恵美さんだ。2012年から栄養面をサポートしてきた。「メニューを実行し続けたからこそあそこまで来られた」という。細野さんはフィギュアの浅田真央選手、ジャンプの高梨沙羅選手のサポートもしている。

   錦織と出会った時は「体づくりをしていきたいんだというレベルだったので、じゃあ日々の食事を一緒に向き合ってと」とスタートした。錦織が自ら作った食事を写真に撮り、細野さんに送ってアドバイスを受ける。

   それまでの錦織は体も細く、食も細く、連戦ではスタミナ不足がいわれていた。肉が多くたんぱくの摂りすぎだった。それを試合時にエネルギーになる炭水化物を主に変えた。ただ、炭水化物は1度に摂り難いからと7、8回に分ける。リハビリ中は野菜が中心にした。この結果、体重は68キロからプラス6~7キロに、体脂肪率は7.4から6.1になった。

   写真がたくさんあった。すべて錦織が作ったという。たとえば「照り焼きチキン丼」。「ごはんの上に千切りのレタスを乗せてからお肉を乗せて」という指示をきちんと守っていた。

   8月に右足のできものを手術して全米オープン出場が危ぶまれた。細野さんは朝、昼、晩と食事を作っていた。全体のボリュームを減らして野菜を中心に。練習ができるようになったところで野菜をセーブし、エネルギー源になる炭水化物を増やすなどした。4時間を超える試合に耐える体はこうして作られたのだ。

自炊も3食すべて写真でチェック

   司会の羽鳥慎一「自分で作ったごはん、上手でしたね」

   立花胡桃(作家)「私より上手でしたね」(笑い)

   羽鳥「栄養面を抜きにしても、これすごいなと思いますね」

   立花「自己管理も一流」

   羽鳥「体重も増えると体脂肪率も増えるのが一般人ですがね...」

   松木安太郎(サッカー評論家)「体脂肪率が落ちるとそれだけ疲労も強くなるので、それをどうケアするかが重要になります」

   羽鳥「食事の効果ってこんなに大きいんですね」

   松木「選手はここまで気が回らない。練習ばっかりで」

   羽鳥「サッカーも?」

   松木「栄養士さんがついてますよ」

   ユニクロからはボーナスが1億円。森永からは「ウイダーinゼリー」を引退までなどだが、森永からはこの食事管理が最高のボーナスだったろう。