2024年 4月 25日 (木)

朝日新聞社長が謝罪会見!吉田調書や従軍慰安婦記事は誤りだった...辞任の意向

   朝日新聞の木村伊量社長がきのう11日(2014年9月)に会見して、福島第1原発事故について政府の事故調査委員会が当時の吉田昌郎所長(故人)から聞き取った「吉田調書」の報道に謝りがあったとして謝罪した。責任をとって杉浦信之取締役の編集担当の職を解き、木村社長も時期を見て進退を決めるという。

スクープ「福島原発事故で東電社員逃げた」は記事一部取り消し

   吉田調書は政府が非公開としていたのを朝日新聞が5月20日の紙面でスクープし、「(原子炉建屋の爆発で)東京電力社員ら650人が吉田所長の待機命令に違反して、10キロ南の福島第2原発に撤退した」と伝えた。しかし、当時の混乱の中で、所長命令が全員に正確に伝わらなかったこともあって、「逃げ出したような印象」の報道に現場から異論が出ていた。

   政府は11日に調書を公開したが、吉田所長は、「2F(福島第2原発)へ行けとは言っていない...しょうがないなぁ」と話している。同時に「よく考えると、2Fにいた方がはるかに正しい」ともいっている。朝日新聞はこれを「命令違反、勝手に撤退」とことさらにアクセントをつけていたことになる。

   木村社長は「職員が逃げ出したような印象を与えたのは謝りだった」として記事の問題部分を取り消し、読者と東電関係者に謝罪した。なぜそうなったかについては、「秘匿資料なので目にした記者が少なく、チェック機能が働かなかった」と説明した。今後は第三者機関により検証する。木村社長はまた「吉田調書は朝日が報じなければ知られなかったかもしれない。意義は大きかっただけに痛恨の極み」と無念さをにじませた。

   続いて、過去の報道の謝りを認めた「従軍慰安婦問題」についても説明した。「済州島で慰安婦を強制連行した」とする一連の報道(1982年から16本)は、吉田清治氏(故人)の証言が虚偽であるとわかったとして、8月5日付の特集で取り消したが、「謝罪がない」「遅い」など批判がでていた。木村社長は「訂正が遅きに失した」として謝罪した。

池上彰のコラム不掲載では編集担当取締役「私が決めた」と解職

   さらに、この問題を批判的にとりあげたジャーナリストの池上彰氏の連載コラムの掲載を朝日新聞が拒否した件があった。これには社外はもちろん、社内からも批判が出て、コラムは1週間遅れて掲載されお詫びも載った。これについて杉浦取締役は「掲載見合わせを決めたのは私です。池上さんのコラムの影響に過敏になりすぎた。判断は間違っていた」と語った。木村社長も「結果的に読者の信頼を損なった」と述べた。

   吉永みち子(作家)は吉田調書報道について「何を伝えるべきかが明確でなかったのではないでしょうか」という。従軍慰安婦問題は「取材元の信憑性を確かめなかった。間違いがわかってもきちんと訂正しなかった。検証する必要がありますよ」

   飯田泰之(明治大准教授)「普通の家庭では新聞は1紙しか読まないんだから」

   赤江珠緒キャスター「影響力も大きいですからねえ」

   吉永「池上さんの問題は、見えてしまった朝日の体質ということですよ。批判を許さないというのは、自分たちがいつも攻撃してることと同じになってしまう。朝日バッシングも異常だが...」

   飯田「朝日を叩けばいいというものではない」

   根底にはメディアのおごりがある。中にいるとなかなか気づかないものだが、外からは丸見え。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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