300万人独居老人「老後破産」 生活保護以下の収入で医者にもかかれず
2014年09月26日06時00分

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高齢者人口が3000万を突破し、少子高齢が促進されるなか600万人を超えるとも言われる「独居老人」の問題が深刻だ。およそ半数の300万人が生活保護水準以下の収入しかないにも関わらず、保護を受けていない。
年金が引き下げられ、医療や介護の負担は年を追って重くのしかかる。厚労省が「生活保護ボーダーライン層」と位置づける高齢者はもはや「破産寸前」に追い込まれている。
在宅医療や介護の現場で「年金が足りず医療や介護サービスを受けられない」という悲鳴があちこちから聞こえてくる。自治体は必要な治療や介護サービスを中断しないよう生活保護の申請手続きに追われる一方、保護を受けずギリギリで頑張る人にはヘルパーや看護師の訪問回数を減らすなどの「その場しのぎ」で持ちこたえようとする。
年金だけではまともな医療や介護さえ受けられない「老後破産」の厳しい現実。一体誰が、どういった枠組みで高齢者を支えていくのか。