がん手術成功したのに元の生活に戻れない!後遺症軽減「リハビリ」にも保険適用を...

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   医療技術の進歩でがん患者の生存率は飛躍的に向上し、2015年には日本のがん生存者は500万人を超えるといわれている。しかし、治療後の社会復帰は思うように進んでいない。なぜそれまでの生活・仕事に戻れないのか。国谷裕子キャスターはこう説明した。

「復帰を阻む理由の一つが、がんの進行や治療に伴う後遺症です。手足の機能障害などに苦しみ、働き続けることを断念する患者さんも少なくありません。そうした中、注目されているのががんのリハビリテーションです」

   乳がんなどの手術に伴う後遺症・リンパ浮腫などのむくみが日常生活に支障が出るケースが少なくない。30代女性は「がん手術は成功しましたが、退院した後、足のふくらはぎの部分が痛くなり、それまでの数倍近い腫れとなりました」と語る。

手術前にも腹筋鍛えたり肺活量増やしたり...

   兵庫・神戸の病院で食道がんの手術を受けた男性は、手術を受ける3か月前からリハビリを受けた。担当医はその効果をこう解説する。「手術前から腹筋などを行って治療による筋力の低下を防いだり、呼吸器を使って肺活量を増やし、呼吸の機能を高める訓練をしたりしています。手術後に出るさまざまな後遺症を抑える効果があると思います」

   国谷「これまでのがん治療は命を助けることが最優先で、術後の生活や社会復帰、リハビリまでは重要視されていませんでした。しかし、医療技術が進歩を遂げるなか、手術後にどのようにもともとの暮らしに戻るか、という時代になって来たのです」

   ガン感染症センター都立駒込病院の鳶巣賢一院長)は、「乳ガンなどではリンパ節を取り除く手術を行うため、後遺症の可能性があります。しかし、医療技術の進歩で在院日数が短くなって、しっかりカバーしきれていないのが現状です」と語る。

「命さえ助ければいい」術後考えない医者

   国谷「この現状を変えるためには何が必要でしょうか」

   鳶巣院長「現在、リハビリは入院中しか認められてなくて、退院後に外来で来た場合は保険適用にはなりません。今までの医療従事者はがん治療・延命を目的としていたので、命さえ助かればいいだろうって考え方がありました。でも、退院してからの生活も含めて良くしていかないといけないのに、医療のほうがついてきてない気がします。退院後のケアが必要という自覚を医療関係者が持つことを求められています」

   骨折などでは大きい病院で手術を受けた後、健康保険を使って自宅近くの整形外科医でリハビリを受けるのが普通だ。がんではそれは適用されないとはちょっと驚きだった。

ナオジン

NHKクローズアップ現代(2014年10月6日放送「『がんリハビリ』最前線~社会復帰への挑戦~」)

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