2024年 4月 19日 (金)

<マッサン>
まずは応援したくなるNHK朝ドラ巧妙な仕掛け!外国人ヒロイン、ピン子の姑、「渡鬼」「水戸黄門」出演者...

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   NHK朝ドラ「マッサン」はニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝とその妻リタをモデルにした物語だ。公共放送であるNHKが皆様の受信料を使って一企業の宣伝をしていいのかという批判もなんのその、初週の平均視聴率は23.1%と好発進である。朝ドラ、依然強しといったところか。

お年寄り向けサービスたっぷり

   「このドラマはまだ国際結婚が珍しかった時代に夫婦となった2人の笑いと涙、そして愛がいっぱい詰まった冒険物語です」というナレーションがあったが、「マッサン」が冒険なのは、なんといってもヒロインに初の外国人を起用したことだろう。長い朝ドラの歴史の中では男が主役の回もあり、今回も玉山鉄二を主役と言ってもよさそうだが、そうはせず、あえて外国人ヒロインを前面に押し出し、冒険っぷりをアピールするあたりは、NHKも策士やのうという感じだ。

   昔は新人女優をヒロインに起用していたが、最近はそこそこ名の売れた女優の起用が続いていたので、外国人云々ではなく、新鮮さがあるのはいい。ヒロインの成長を見守るのが朝ドラの楽しみのひとつだが、すでに完成してしまった女優だとその楽しみが少ない。そういう意味で、未知の外国人ヒロインがドラマの中で一所懸命日本語を覚えたり、日本人になろうと懸命に箸を使う姿を見ていると応援したくなる。

   初週の舞台は玉山演じる亀山政春の生まれ故郷の広島県竹原市。そこで、玉山の母に結婚を猛反対されるのだが、その母を演じるのが泉ピン子だ。日頃からピン子憎しと思っている視聴者がエリーに同情し、一気に味方が増えた。だとしたら、ピン子、グッジョブ! ピン子の夫役は「渡る世間は鬼ばかり」チームの前田吟、番頭さんには「水戸黄門」のうっかり八兵衛こと高橋元太郎も出ていて、外国人ヒロインに抵抗がありそうなお年寄りへのサービスもばっちりである。つかみはOKというやつだ。

サントリー創業者モデルの堤真一「男版蓮子さま」?

   2週目からは大阪編。政春が働く住吉酒造の社長役を演じる西川きよしが大活躍っしている。キー坊の起用は外国人(正確にはハーフ)のヘレンが妻だからってことはないだろが...。

   大阪編になったとたん、

「アーユー亀山ズ、嫁はん?」
「社長、嫁はん、日本語ですやん」
「アーユー亀山ズ、ワイフ?」

と、吉本新喜劇のようになってきたところはいささか気になる。こういう関西のノリを好まない人も多いから。あまりやり過ぎないことである。

   サントリーの社長がモデルとされる鴨居社長(堤真一)がまさに大阪の商人(あきんど)という感じで、マッサンと好対照なのも面白い。「花子とアン」の花子と白蓮の男版といったところか。

   これまで日本酒党だったが、「マッサン」を見ているとウイスキーが飲みたくなってくるから不思議だ。やっぱりこれは半年かけたウイスキーキャンペーンドラマなのでは!?

   中島みゆきによる主題歌も1度聞いただけで耳に残る素朴だけど雄大で朝にふさわしい素晴らしい楽曲で、ドラマに華を添える。(NHK総合月~土あさ8時~)

くろうさぎ

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