2024年 4月 19日 (金)

4000億円使って地震も噴火も当てられない「予知連」―会長も認める「我々のレベルそんなもの」

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<「富士山は1707年の宝永大噴火を最後に活発な活動を休止しているが、関東大震災(1923年)の頃から再び地下で活動が始まっていると見ている。地下の地震の回数やその深さからマグマの位置が関東大震災の後に上昇してきたと推定できるからです。
   また、富士山周辺では、洞窟の氷柱が25年ほど前からだんだん短くなっており、富士五湖の水位低下(06年)、大量の地下水が地上にあふれ出して床下浸水などの被害をもたらした湧き水の異常(11年)といった本格的な噴火の前兆現象がいくつも見られる。
   世界の噴火を分析すると、火山の周辺で地震が増加した時期から35年ほど経ったところで噴火が起きています。富士山周辺の地震の回数は1976年を境に増加している。諸条件を勘案して計算していくと、富士山は『2017年± 5年』で噴火する可能性があるとみています」>

   1週間の御無沙汰です。ハワイに行ってきました。むこうのテレビでも見ましたが、御嶽山の噴火による死者はおびただしい数になってしまいました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

「2022年までに富士山噴火」御嶽山的中の専門学者は警鐘

   『週刊ポスト』は富士山にも噴火の危機が迫っていると警鐘乱打している。冒頭の談話は海洋地質学者の木村政昭・琉球大学名誉教授のものだ。木村氏は数百の火山噴火をサンプリングして、過去50年以上にわたる気象庁の地震データをもとに噴火リスクを算出し、昨年3月(2013年)に上梓した著書で御嶽山の噴火時期を「2013年±4年」と予測していたというのである。

   この予測によれば、遅くとも2022年までに富士山が噴火することになるが、そうなれば季節にもよるだろうが、御嶽山を大幅に上回る死者が出ることは確実である。世界文化遺産が死の山になるなど想像したくないが、日本には110もの活火山があり、それがいつ活動を開始するのか、予測は今の科学では困難であること、気象庁の諮問機関「火山噴火予知連絡会」の藤井敏嗣・会長(東京大学名誉教授)の言葉に表れている。「予知に失敗したというかもしれないが、ある意味では仕方のない状態。われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの」

   週刊ポストはここと地震予知連絡会(68年設置)に対する研究関連予算は年間約217億円(13年度)に上り、とくに東日本大震災が発生した11年度は約459億円と大盤振る舞いされ、この20年間の総額は4000億円を超えるのに、この程度なのかと憤っている。わたしはこれに気象庁も入れたらいいと思う。台風や豪雨予測もできないばかりでなく、あすの天気さえ満足に当たらない。

   テレビ各局が番組ごとに気象予報士なる人間を抱え、人気キャスター気取りであれこれ解説するが、どれも気象庁からの情報を垂れ流すだけではないのか。ならば気象庁によればとアナウンサーが読めばいい。

   テレビにいらないのは気象予報士とファンと同レベルのスポーツ解説者である。話がそれたが、『週刊新潮』は山に登る人間はその山の情報を事前に調べ、ヘルメットを持っていくなどの準備を怠ってはいけないと警告する。

   なにしろ、<「噴石は、落下する際、空気抵抗を加味しても時速340~350キロくらい出ることもあります。(中略)また噴石1ccは、重さ3グラム。拳大くらいの噴石の場合、重さは約1キロになる。(中略)それが、新幹線くらいのスピードで雨のように降り注ぐわけですから、避けることはまず不可能です」(大竹政和東北大名誉教授)>だそうだから、避難小屋に身を隠すか、さもなくば物陰に隠れることだそうだ。そうしたとしても、運がよければ助かるかもしれない程度のものだという。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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