2024年 4月 20日 (土)

<玉川区役所OF THE DEAD>(テレビ東京系)
気持ち悪くて腐敗臭漂ってきそうな悪趣味ドラマ...だれが見たがるんだ?テレ東やり過ぎだよ

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   テレ東の「ドラマ24」枠はハメが外れちゃってるみたいなところがあって、数々のユニークというかマニアックなドラマを放送してきた。わずかしか見ていないが、たまたま見た中では「湯けむりスナイパー」「モテキ」「まほろ駅前番外地」「リバースエッジ 大川端探偵社」などが面白かった。

   でも今度のこれは......。誰が見るんだ、こんな気持ち悪いもん。ゾンビマニアというのは結構いるのか。やだやだ。

ゾンビ担当の区役所職員

   舞台は玉川区役所特別福祉課というお役所である。何をするところかというと、「特別保健対象者(特保)」の管理と捕獲(!)だ。この「特保」というのがゾンビ菌感染者および発症者(つまりゾンビになっちゃった人)なのね。ここに一芸入試ならぬ、一芸就職で入った赤羽晋介(林遣都)と、個性はありすぎ、やる気はなさすぎ、という同僚職員たちがくりひろげるドタバタというわけだ。ちなみに晋介の一芸とは走るのがものすごく速いことである。

   ゾンビに噛まれるとゾンビ菌に感染し、やがてゾンビと化していくのだそうだ。メキシコで大発生したゾンビはやがて世界中に広がり日本も襲われる。しかし予防接種もでき、「ゾンビは力が弱く、動作もノロノロしているため」次第に収まり、今では数少なくなっている。たまに見かけても、人々はからかうだけで恐れる様子もない。なお、ゾンビは噛まないようマウスピースを着けている。

   ゾンビはお役所言葉で「死なないご遺体」と呼ばれる。菌に感染してゾンビに至る過程の説明(実演付き)があったが、あまりにも気持ち悪いのでここで書いちゃうぞ。学術的には「伝染性多臓器機能障害症候群」と言われ、5段階になっている。

レベル1 体が重く疲れも取れにくくなり体臭・口臭がきつくなる
レベル2 痛覚を筆頭に五感が鈍りだす
レベル3 外傷が治りにくく、この段階から顔色も青白くなってくる
レベル4 記憶障害、急なブラックアウト、脳がとろける影響でオレンジ色の鼻汁が出る
レベル5 心肺停止。脳機能停止。3秒後にゾンビとして動き出す。

   どう、レベル1~3ぐらいまでなら思いあたる人もいるかも。

「ぶち殺せ!」叫ぶ違和感

   晋介たち福祉課職員は定期健診に来られない感染者を訪問したり、「ゾンビ発見」の通報があれば出動する。ゾンビ捕獲シーンで何より嫌なのは、ひどく「臭い」ことだ。なにせ死人なのだから腐敗臭がするのだ。幸い私は腐敗臭のする死体というのに会ったことがないが、津波や災害で大勢の死者が出た現場を体験した人が見たら(こんなおバカなドラマ、見るわけがないとは思うが)、どんな気がするだろうとつい思ってしまった。

   当たり前と言えば当たり前なのだが、なにか違和感があるのは、感染者だと病人扱いなのに、死んでゾンビになってしまうと「捕獲しろ」とか「ぶち殺せ」と言われることである。3秒前まで人間だったのに......。

   公式ホームページによれば「ゾンビへ感情移入してしまう主人公の『人間としての心の葛藤』を描く、コメディータッチのヒューマンドラマ」だそうだから、このあたりがだんだん改善されて感動ものになっていくんだろうね、きっと。でも、もう見ないぞ、思い出すだけで気持ち悪い。とは思うのだが......。(金曜日深夜0時12分~)

カモノ・ハシ

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