2018年 8月 18日 (土)

<信長協奏曲>(フジテレビ系)
文句なしに楽しめる小栗旬「ダメダメ高校生の信長」タイムスリップしてノー天気に天下取り

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   久しぶりに「月9」を文句なしに楽しんでいる。そもそもタイムスリップものの時代劇が大好きなのだ。以前、TBS日曜劇場枠(2009年・2011年)で放送された「JIN-仁-」も毎週楽しみに見ていた。

   時代は、幕末の「JIN-仁-」に対し、こちらは戦国時代である。幕末も戦国も登場人物に親しみがあり、だいたいの史実を知っているような気がする。だから、「あの難局をどうやって乗り切るのかなあ」とハラハラしながらも、どこか余裕で見られるのがいい。また、現代人の目で見た当時の人と、当時の人の目で見た現代人のギャップが思いがけなかったりすると、それも楽しい。

女房や家臣も「帰蝶ちゃん」「恒ちゃん」呼び

   修学旅行でやってきた時代村で戦国時代にタイムスリップしてしまったダメダメ高校生のサブロー(小栗旬)は、本物の信長(小栗旬の二役)に身代わりを押し付けられる。あくまでも時代村の「戦国武将体験コース」のアトラクションだと思っているサブローだったが、やがて事態に気づき、ノー天気はそのままに、次々に降りかかる難題に信長として立ち向かっていくさまが描かれる。

   キャスティングもなかなか豪華だ。妻の帰蝶(「濃姫」と言われることが多いがここでは「帰蝶」)が柴咲コウ、家臣の池田恒興が向井理で、サブローの信長が二人を「帰蝶ちゃん、恒ちゃん」と呼ぶのがカワイイ。もっとも、帰蝶の方はサブローを「うつけ」、恒興は当然「殿」としか呼ばないのだが。

   このほか、竹中半兵衛に藤木直人、木下藤吉郎に山田孝之、斎藤道三に西田敏行。第1回で殺される弟の信行を演じた柳楽優弥も狂気みなぎる目つきに迫力があった。だが、迫力がありすぎて重く、コメディタッチただよう画面から少々浮いていた。

   前田利家(藤ヶ谷太輔)、お市(水原希子)なども意表を突く配役だ。浅井長政役の高橋一生と徳川家康役の濱田岳は、前日(日曜日)の大河ドラマで見たばっかりの顔だ。二人とも黒田官兵衛の家来役だが、時代があんまり違わないので既視感が湧く。あえての起用なのか。

1回目で肝心ポイントのネタバラシもったいない

   勉強のできない高校生だったサブローは、歴史上の人物に会うたび「どっかで聞いたことあるなあ、何した人だっけ?」と日本史の教科書を探す。しかし、滑り落ちた拍子にリュックから飛び出してなくなってしまった。これは痛い。私がサブローだったらと思うと同情に堪えない。教科書を手に入れた今川の間者・ゆき(夏帆)が「これが織田の兵法書です」と仲間に渡すのが笑える。

   小栗旬の高校生というのは年齢的にムリがあるのではないかというツッコミもあるかもしれないが、そんなことはない。「戦いは怖いからキライ」「イヤなことからは逃げたい」という普通の若者の感覚で戦国を乗り切っていく姿がカッコいい。

   ただ、本物の信長が、実は以後、明智光秀として生きていくというのが1回目で明かされてしまうのはやや興ざめだった。(月曜よる9時)

(カモノ・ハシ)

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