2024年 4月 25日 (木)

大ケガ羽生結弦それでも暫定1位になったカラクリ!選手の格で最初から決まっている持ち点

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   『週刊ポスト』は舛添要一・東京都知事が7月(2014年)に韓国へ行って朴槿恵(パククネ)大統領と会ったときの2泊3日の渡航費用が1007万円かかったと報じている。秘書や幹部を引き連れての大名旅行だが、さしたる成果もないのに使いすぎではないかと難じている。

   なかでも、知事の宿泊費の上限は韓国の場合は2万6900円なのに、泊まったロッテホテルの「コーナースイート」は平日でもサービス料込みで1泊約7万1000円にもなる豪華な部屋で、4万円ぐらいの予算オーバーになる。

   週刊ポストは反日大統領に低頭してきた舛添都知事が気に入らないようだからこうした記事を組むのだろうが、では、総理就任以来50回外遊したといっている安倍晋三総理の渡航費用は総額いくらぐらいになるのか、ぜひ取材してほしいものだ。

   それと外遊の費用対効果を計算してほしい。APECだったと思うが、各国首脳がランチをとっているなかで、安倍さんだけが一人でペットボトルを開けて水を飲んでいる動画を見た。これだけ外遊してリップサービスしまくっているのに、一緒に飯を食う人間がいないというのは寂しい限りである。

佐野稔「同情点は禁止だが、厳しく守れる審判はいるでしょうか」

   先日のフィギュアスケートで、練習中に大ケガを負った羽生結弦がケガを押してフリーの演技をした姿には私も感動して涙を流した。しかし、5回も転倒したのに、彼が終えた時点で「暫定1位」。あれっと思ったことも事実である。『週刊現代』はそうした素朴な疑問に答えようとしてくれている。

   現地で解説を担当した元プロスケーターの佐野稔氏は「羽生選手の包帯姿が加点になった」としてこう語る。<「今シーズンの羽生選手のフリーの曲は『オペラ座の怪人』。あの曲は怪人の悲しみや愛の表現が求められますが、傷を負ったことで、怪人の心情を見せることができた。それがジャッジに反映されて、得点につながったんです。

   もちろん、ルールとして『同情点』は禁じられています。ただ、それを厳しく守れる人がいるでしょうか」>

   表現力に与えられる「構成点」については、これまでも大きな議論を巻き起こしてきた。きっかけは02年のソルトレイク五輪でのスキャンダルだったという。<ペア部門でロシアが優勝に輝いたが、フランス人審判が『政治的な取引をし、ロシアに甘く採点した』と発言し、大問題になったのだ。結局この件は、問題の審判の判定を無効とし、2位だったカナダ人ペアにも金メダルが贈られ、決着を見た>(週刊現代)

   その反省から、採点方式はより政治色や主観を排した厳密なものに変えられていったそうだが、やはりそれだけではないようだ。スポーツライターの折山淑美氏によれば、構成点は選手の格によって左右されるのだそうだ。

<「たとえばソチ五輪銀メダリストのパトリック・チャン選手だったら10点満点で9点台後半がほぼ確実に出るとか、高橋大輔選手なら9点台は堅いとか、選手によってある程度は決まっています」>

   したがって、羽生選手の場合、どんなに失敗しても7点台までは落としにくいというのだが、感動と演技の評価は別なのではないか。羽生があのとき低い得点でも、観客やテレビを見ているわれわれは惜しみない拍手を送ったはずである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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