2024年 4月 24日 (水)

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青酸化合物連続殺人・筧千佐子「8億円の相続遺産」吸い上げた先物会社営業マン

   だいぶ前から週刊誌で話題になり、疑惑を報じられていた筧千佐子容疑者(67)が京都府警に殺人容疑で逮捕された。直接の容疑は「京都府向日(むこう)市鶏冠井(かいで)町の民家で昨年12月、無職筧(かけひ)勇夫さん(当時75)が死亡し、体内から青酸化合物が検出される事件」(朝日新聞11月19日付)

   連日ワイドショーが報じているが、彼女の周りで結婚相手や交際していた男の不審死が多発している。彼女は男を探すために結婚相談所にも申し込んでいたようで、相手の条件は70歳以上で資産家か年収1000万円以上というものだという。こんなバーサマになぜ男たちが群がったのか、本当に彼女は連続殺人犯なのか。

   週刊現代によれば、彼女と交際していたパートナー10人以上が「怪死」しているというし、介護ヘルパーをしていた時期にも、訪問先の独居老人が死んでいたと報じている。彼女の動機は単なるカネ欲しさのためなのだろうか。金融商品に投資して大損し、今は借金を抱えているという報道もある。

   それにどこで青酸化合物を手に入れたのであろう。週刊現代は2人目の夫が兵庫県西宮市で薬局を営む男性(結婚して2年後に死亡)で、11歳年上だったというから、ここから持ち出したのだろうか。

   週刊現代が逮捕前に「勇夫さんの件以外で取り調べを受けたことは?」と質問をすると、「ないです。だって、今回以外で殺人していませんし。あ、ちゃうちゃう一度も殺人はしてません!」と答えている。薬物で死亡させたとするとなかなか立証が難しいことを彼女は読んでいるのであろうか。

   週刊新潮は「これぞ週刊誌」という視点から事件に迫っている。京都府警が彼女の自宅など数か所を家宅捜索して、千佐子名義の通帳を10冊以上押収したが、銀行口座の残高はゼロだったという。彼女が『稼いだ』10億円もの大金はいったいどこに溶けて消えてしまったのかを追っているのだ。横並びから一歩抜き出た切り口である。

   捜査幹部が重い口を開いてこう語っている。<「千佐子はマンション投資をしていたし、ねずみ講に手を染めていたのも事実。しかし、そんなもの10億円という大金からすれば端金に過ぎない。彼女が大枚を叩いて投じていたのは、ありとあらゆる金融商品。良い時もあったようだが、最終的に約8億円を損している」

   彼女が一番熱心だったのは先物取引だったという。だが、先物取引に関しては元銀行員の彼女も素人だから、毎回勝てるはずがない。「死の自転車操業」(週刊新潮)といったところだが、彼女が投資していた先物取引の種類を府警担当記者が説明する。<「初期段階は、比較的値の安定している金。次第にバラジウムや白金などの、ハイリスク・ハイリターンのギャンブル性が高いものにシフトして、途中からは一任勘定という方法で投資していました」>

   一任勘定とはどんな運用方法なのか。先物会社社員がこう話す。<「一任勘定とは、取引内容をすべて我々に任せることを言います。つまり、丸投げですね。ただし、投資家の自己責任の原則に反するので、法律で基本的には禁じられています」>

   それを知っていてあえてやったのであれば、彼がやったことは犯罪で逮捕されても不思議ではないそうである。先の府警担当記者も<「千佐子の犯行の動機は、金銭欲。その異常な欲求を利用した先物会社の営業マンは、彼女が夫を殺害して遺産を手にしていたことに薄々気づいていたはずです」>と指摘している。欲に目が眩んだ女と、その女のカネを奪い取った営業マン。どちらが本物のワルなのか。これからの捜査が見物である。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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