モーレツ社員「北村一輝」パニック症で知った家族の支え...見る方にも考えさせる優しい小品に好感度
<途中下車>(NHK総合)

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   クリスマスに相応しい優しい小品。旅行雑誌の副編集長でモーレツサラリーマンの灰島立(北村一輝)は、パリ特集という大きなプロジェクトを前にして、突然、電車や飛行機に乗れなくなるパニック症に罹る。家族にも言わないで会社を辞め、昼間から家にいるようになる。妻の紗江(原田知世)は図書館でパートをしているが、1人息子の樹は「パパは病気なの?」と心配して見ている。日経トレンディの元編集長の実話が元になっていてリアリティ十分。
   カウンセラー(野際陽子)は穏やかにニコニコして立の話を聞き、家族との関係が大事というようなことを言う。一見何の役に立ってるのかと思える彼女のアドバイスだが、こうした病気には自分を振り返らせるために有効なのだと筆者は聞いたことがある。
   給食のみそ汁が嫌いで早退した樹と一緒に立は海を見に行き、後に立山黒部アルペンルートへ一泊旅行に出かける。電車の中では心臓がドキドキしてヤバいが、そんな時に、樹が差し出したしゃぶり飴で辛うじて乗り切れる。飄々として掴まえ所のなかった妻が、過労で倒れ、実は立のことを病気になるまで心配していたのだと見るものにわからせる。普段は意識の表面に現われてこないが、近くにいる家族にどれほど支えられているか。改めて自分をも振り返らせられるドラマである。難を言えば、モーレツ社員時代の立の描き方がちょっとワンパターンで残念。人間はもっと複雑な生き物だろう。(放送2014年12月25日22時~)

(黄蘭)

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