往年のファンに違和感!ダイアナロス19年ぶり公演―ディスコクイーンにノリ切れないVIP席

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   まるでお通夜のような行列だ。ジジババが暗い点灯の中、おっかなびっくり進んでいく。寒い夜、コートを着こんで背中を丸くしてヨチヨチ歩く。遠くから見ると、ペンギンたちがノソノソと大移動しているみたい。そしてトイレの大行列。明るくなったところで、並ばれている方々を見るとやはりかなりの高年齢層だ。平均年齢62歳といったところだろうか。子育て終えて、夫婦仲良くか、もしくは半世紀近くつづく女子会の成れの果ての皆さまばかりだ。

着席したまま「ヨヨイのヨイ」の手拍子

   ただし、侮ってはいけない。なんたって5万円近いVIP席が即完したライブ。そう、19年ぶりの単独公演来日を果たしたダイアナロスの日本武道館での公演だ。日本ではたった2日間。筆者はVIP席は手が届かず、一般発売の日に血眼になってようやくチケットをゲットいたしました。子供の頃からダイアナ先生の歌に酔いしれ、クラブカルチャーを知ってからは、よりドップリとハマってしまった。どれほどこの日を待ちわびていたことか。

   んで、「I'm coming out」から始まったライブで、舞台袖から登場したダイアナはモジャモジャヘアーに真っ赤なダウンジャケットのようなコートに真っ赤なスパンコールドレス。そう、ダイアナロスといえばこのイソギンチャクみたいな衣装だ。多分、子供の頃にテレビか何かで見た90年代ぐらいからずっとこのスタイルは変わらない。動画サイトで見る70年代にはパンツスタイルとかでキメていることもあるけれど、ダイアナはやっぱりこのイソギンチャクファッションでなくちゃ。

   御年70とは思えないほどスーパースターは声が変わらない。甘く少しハスキーな美声は伸びもよくファンを魅了した。こうなったら一緒に歌い一緒に踊るしかないでしょ。

   ところがなの、クルージングのショー、もしくはディナーショーか。ダイアナがディスコクイーン時代よろしくバキバキなセットリストで攻めるのに、客の9割が着席のままやんけ。2年前のポールおじさんライブでは客席も相当盛り上がってほぼスタンディング状態だったのに、ディスコクイーンを冠にもつ元祖ディーバを前にして着席っすか。まっさかあ。

   いや、筆者のいた2階席では見渡しても数えるぐらいしか立ち上がって踊っている人はいない。手拍子も音頭のような「ヨヨイのヨイ!」でリズムに乗っているとは到底思えない。あや、これが日本の音楽文化だったのか。

BSの放送も映像記録もなしか?

   最近はライブやイベントでも自然に踊りだしたり、リアクションが良かったりとシャイな日本人も随分と変わったんだと思っていたのに、客層が30歳近く上がるとこうも違うのか。現在もサンプリングされまくっているエバーグリーンな曲ばかりなのに。結局、金払って見に来る客は往年のファンがほとんどなのか~い。これ、ほんとビックリ。

   しかも、ポールの時のように報道されることも少なかった。空港でチヤホヤとかも見なかった。ライブ会場に集結していたのはテレビを支えてくださるメイン視聴者層であり、ライブ初日に見たという首相が景気回復のためになんとか銭子を引き出そうとしている層の方々ばかり。

   なぜ記録としても撮影されていないのかが不思議だ。公共放送のBS波や有料チャンネルのWしかり。おそらくオトナの事情がいろいろあるのだろうけれど。ちなみに踊り狂っていた隣りでは、オバサマが涙を流して感動していた。彼らを引き寄せる力がテレビのコンテンツには欠けているのだとも実感した一夜だった。

モジョっこ

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