<100分de名著>(NHK総合)
「フランケンシュタイン」作者は19歳の美しい女性だった!子ども亡くした悲しみ埋めようと「人造人間」創造

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   興味はあってもなかなか最後まで読み終えることのできない名著の数々を、1回25分全4回の100分で1冊を解説する。アニメや朗読もはさみながら掘り下げていく。

   2月に取り上げたのは「フランケンシュタイン」。見るも恐ろしいツギハギだらけの人造人間を想像するだろうが、それ自体が誤った認識なのだという。フランケンシュタインとは、人造人間を作ったヴィクター・フランケンシュタイン博士の名字で、人造人間には「怪物」という呼び名しか与えられていない。映画などでこの「怪物」にスポットが当てられたため、世間ではかなり誤認されて使われているようだ。

おどろおどろしいだけじゃない・・・詩情あふれる細やかな四季の描写

   もっと驚きだったのは、「フランケンシュタイン」の作者はメアリ・シェリーという19歳の美しい女性だった。第1回目にして、早くもかなり興味をそそられる内容になっている。

   メアリーはフェミニズムの創始者の母とアナキズムの先駆者の父の下に生まれた。しかし、継母と上手くいかず、既婚者だった詩人のパーシー・シェリーと駆け落ちする。その後、メアリーの周囲では自殺が相次ぎ、メアリー自身も病気や死産で子を次々と亡くしていた。

   文学者として恵まれた環境に生まれながら、「生と死」を極めて身近に感じ、特殊な生い立ちをもつ彼女だからこそ、墓を掘り起して死体をつなぎ合わせ、「人間」を造ろうとしたフランケンシュタイン博士を作りだせたのかもしれない。

   美しい表現がたくさんある小説でもある。著書から抜粋されたそんな箇所を、俳優の柳楽優弥が朗読した。初夏の訪れを思わせ、花のつぼみに目をやるフランケンシュタイン博士のセリフが読み上げられると、まったく新しい「フランケンシュタイン」という作品に出合ったようだ。

   25分番組としては中味が濃い。拾い物である。(2月4日深夜11時~)

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