特攻とイスラム自爆テロどう違うのか?白眉だった第2夜...「テレビ東京」渾身ドラマ見応え
<テレビ東京開局50周年特別企画 永遠の0 第1夜、第2夜」>(テレビ東京系)

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   第1夜を筆者は局の記者発表の試写会で見た。しかし、放映時にも3夜全部を見て、第2夜が白眉であったと思う。にも拘らず、第2夜の視聴率は7.5%で情けない。あまねく知られた物語で、筋は書かない。第2夜が白眉というわけは、特攻(神風特別攻撃隊)は「現代のイスラムの自爆テロとどう違うのか」という、戦争を知らない世代に伝えようのない重い精神性の議論がされているからである。
   戦後60年、ほとんどの零戦搭乗員の生き残りは老人ホームか孤独な介護老人になっている時代に、大企業の会長として現役バリバリの武田貴則(山本圭・当時予備士官)に祖父・宮部久蔵(向井理)について取材に行った孫の佐伯慶子(広末涼子)と健太郎(桐谷健太)は、一緒に行った新聞記者の高山(山口馬木也)に対して、武田がその新聞の変節や戦時中に国民を煽った罪について強烈に批判するシーンを目撃する。恐らく原作者の中では朝日新聞であろう。
   もう1箇所。今はリタイヤした元やくざの親分、景山介山(柄本明・元零戦搭乗員)が、模擬空中戦で様々な鬱屈から宮部を殺そうとして果たせず、男としての屈辱を抱えたまま、宮部に逝かれてしまった心残り。後年、チラと宮部の妻・松乃(多部未華子)を切り殺そうとする場面が出てくるが、死にゆく極限の中でも男同士の命懸けの葛藤があったという印象的な挿話である。テレビ東京、渾身の作品。9頭身の向井がこの時代の男に似合わなくても、許そう。(放送2015年2月11日、14日19時58分~)

(黄蘭)

採点:1.5
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