「働く妊娠女性」から相次ぐ労働局相談「ノルマ漬け」「休めない」「長時間勤務」

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   各地の労働局に妊娠中の働く女性から相談が相次いでいる。昨年度(2013年度)は1300件だ。「休んじゃいけないみたいな(雰囲気が職場にある)。病気じゃないんだからと言われる」(労働局に相談に訪れた女性)

   法律では、妊娠中の女性が申し出た場合、残業や休日出勤、深夜労働などをさせてはいけない、軽い業務に転換させるなどの決まりがある。医師の診断にもとづいて、勤務上の配慮を行うことも定められている。しかし、実際は十分な勤務配慮がなされず、体調を崩したり早産や流産などにつながるケースも少なくない。

   国谷裕子キャスター「妊娠したことにより雇用を切られるなどの不利益をこうむることが少なくありません。どうしたら出産まで安心して働けるようになるのでしょうか」

流産・早産のリスク高める「立ち仕事、長時間労働、ストレス、休めない」

   労働局への相談なかで目立つのは、立場が弱い非正規雇用者からのものだ。契約社員として外回りの営業をしていたというある女性は、妊娠4か月ごろにお腹に違和感を覚えるようになったが、毎月のノルマを達成しないと契約を打ち切られるため無理をして働き続けた。「毎日、(ノルマ達成状況を)見て、つねにプレッシャーとストレスがありました」と話す。

   医師からは休まないと早産の危険性が高まると指摘され、その診断を職場に伝えたが、ノルマも勤務時間も配慮されなかった。お腹の痛みを感じながら仕事を続けたが、ついに自宅での安静を指示されるようになり、妊娠までの最後の3か月間はほとんどベッドの上で過ごすことになったという。

   法律上の「勤務配慮」については、彼女も職場の担当者も知らなかった。「(法律を)もっと早く知っていれば、『おかしいんじゃないですか』と言えたのかなと」いう。

   愛育病院産婦人科医の中林正雄さんは、妊娠時のリスクが高まる働き方として次のような4点をあげた。「立ち仕事、長時間労働、ストレスが多い(上司からのパワハラなども含む)、自分の意思で休めないですね。個人差はありますが、普段の仕事の7~8割に抑えると、あまり大きな異常は出てこないだろうと考えられます。出ていたとしても、定期的な検診などによって、早期に予防、治療できる可能性が高くなります」

*NHKクローズアップ現代(2015年2月24日放送「どう守る 妊娠中の働く女性」)

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